Stella オリジナルCADデータ比較測長アナライズシステム STシリーズ -統計的プロセス管理(歩留まり向上・特殊品製造)支援システム- テクノロジーバックグラウンド ステラ・コーポレーションは会社方針である“ Something Special(人と違ったことを目指す)”というスローガンのもと、競合他社とは一線を画した開発体制を敷いています。 その典型例が、ST/LSTシリーズのほとんどすべてのコンポーネントが自社開発であることです。XYZステージ、レーザー干渉計、モーションコントローラー、放射温度計、温湿度計、高速ラインカメラ、LED光源自動調光システムなどを自ら一から開発しました。もちろん、ステラのような中小企業がこれらのコンポーネントを自社開発するには膨大な手間と時間がかかります。しかし、あえて面倒なことをすることによって徹底的にマシンを高精度化するとともに、使い勝手を良くしています。 いうまでもなく、市販のコンポーネントを購入して装置をアッセンブリーすることは容易です。しかし、それではそのコンポーネント、いわば量産向けの汎用品の能力以上の性能を引き出すことはできません。ステラは単なるアッセンブリーメーカーではありません。このため、敢えて自社開発にこだわっているのです。 近年、そうした成果が徐々に表れ、競合装置と差別化を図れるようになりました。例えば画像処理関連では、基本機能である座標寸法測定機能に加え、AOI機能を付加することに成功しました。これは、CAD/CAMソフトウェア「Stella Vision」で培った画像処理能力を応用したもので、既存のマシンにソフトウェア機能をインストールするだけでAOIが可能になるというバージョンアップを実現しました。もちろん、AOIの高速化ニーズに対してはあらかじめ画像処理プロセッサボードを搭載した高速マシンの開発にもトライしています。
一方、ハード面での進化も目覚しいものがあります。モーションコントローラーは@5相モーター対応で、最大20万ステップの高分解能かつ高速回転サポート(20万step@1200rpm〜4万step@3000rpm)、A2相モーター対応で3200ステップ分解能(最大5000rpm)を実現。ワーク位置決め時にハンチングを起こさず、ホールド時の振動もないため、ナノメーターレベルの位置決めをマイクロステップスピードを落とさずに実現します。さらに、80万ステップまでの動作も確認済みで、これを搭載すれば音や振動のないスムーズな移動が可能になります。もちろん、既存マシンも多少音が出るだけで精度的に劣るということはありません。 ちなみに、上記のレベルのマイクロステップ数になるとパルスモーターの個体差も加味する必要が出てきます。モーターの加工精度にバラつきがあるためで、その弊害である“ステップ飛び”という物理現象を解明するため、個々のモーターを解析するローテーションアナライザも開発中です。 さらなる精度向上を図るためモーションコントローラーのブラッシュアップに加え、ピエゾステージによるセカンドステージの搭載も計画しています。つまり、長寸法は通常のリニアスケールで測定し、パターンなどの短寸法はセカンドステージであるピエゾステージを用いて測定する仕組みです。電圧印加によってPZTを変位させて移動分解能をさらに微小化するもので、その分解能は実に0.1nmになります。これは、市販ピエゾステージの1/3以下に当たります。この結果、1nmクラスのウルトラファインパターンも測定できるようになります。もちろん、ヒステリシスなどをキャリブレーションするため、ピエゾステージにはストレインゲージを搭載する予定です。 そのほか、温度変化にともなう熱膨張対策に関してはステージに温度センサーを内蔵し、測定した温度に沿って寸法をキャリブレーションするシステムを採用。他では類をみない高精度化を実現しています。 上記の例は数多くの要素技術のほんの一部ですが、こうしたコンポーネント内製の背景にあるのは“Simple is best”という概念です。精度を徹底的に追究すると無駄な機能はできるだけカットした方がよく、ピュアになればなるほど精度は向上すると考えています。 技術要素概要 独自開発のイメージプロセッサボード、2chのカメラリンクIFを搭載し、高速取り込みPCI-Xインターフェースで高速データ転送します。 モーションコントロール 5相モーター対応 独自開発マイクロステッピング技術を採用した最新鋭制御回路を搭載。専用MPU搭載でフルインテリジェンスリモートコマンド制御。ナノメーターレベルの位置決めを実現するマイクロステップをスピードを落とさず実現。微小位置決め時のハンチング、停止時の振動がなく、リペア装置に最適です。 搭載イクイップメント
次世代超分解能モーションコントローラ ピコメータ微動を可能にするピエゾコントローラ 高精度位置決めフィードバック 高精度リニアスケールインターフェースでnmクラスまでクローズドループ制御が可能です。自社開発のフィードバックコントローラにより高速、高精度、高トレーサビリティーを 実現。さらなる高精度に応えるため、レーザーインターフェロメータも自社開発しました。 レーザーも次世代半導体レーザーを使用し、超高精度TEC(ThermoElectronicControl)で0.001℃精度で温度制御することにより小型化・高精度化を実現。その他、超高精度ストレンゲージを用いたフィードバックも実現しています。 ズームレンズ
STシリーズは低ディストーション、低周辺光量差、深い被写界深度を持つズームレンズを使用しています。 これにより、高倍率でも高精度で測長ができます。 センサー技術 ステラ・コーポレーションは、@温湿度計:精度0.001℃単位で計測可能、A放射温度計:0.1℃を非接触で測定、B導電率計、ph計:ケミカルプロセスの管理、Cレーザー干渉計:超高精度位置決めセンサー、などの各種センサーも独自開発しました。
レーザーパワーコントローラ
加工用レーザーユニットのパワーをコント
ロールします。微妙なパルス幅、立ち上がり時間、ピークパワーをコントロールします。 超複雑センサーヘッド
EZ-NETシステム EZ-NETシステムは各種センサー、コントローラーを複数同時制御するシステムで、 ホストユニットはPCとUSB接続されて1ユニットあたり最大64台のノードを制御します。PCのUSBに複数のホストユニットを接続でき、一般的に4台のホストユニットを接続。トータルで255台のノードを同時制御します。 要素技術応用
これまで触れてきた要素技術の応用例として現場でのモデルケースを示します。 工場空調制御:Ez-TEMPで複数箇所の温度をセンシングしてEZ-I/O経由で複数空調コンプレッサー、ヒーターのon/offのPID制御、EZ-DMCでダクトダンパーの開閉を行う。
潟Xテラ・コーポレーション
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