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工学院大学新技術説明会(12月4日) |
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12月4日、科学技術振興機構(JST)の主催より開催された「工学院大学新技術説明会」。ここでは、工学部電気電子工学科准教授の相川慎也氏の講演「ITO代替新透明導電酸化物」をダイジェストする。
そこで、表1のように各種ドーパント候補のイオン半径、ルイス酸強度、酸素結合解離エネルギーを評価した。その結果、ボロンB3+がイオン半径、ルイス酸強度特性に優れることがわかった。さらに、耐薬品性に直結する酸素結合解離エネルギー特性も高く、膜化した後の安定性も優れることが確認された。 図1は光透過率特性の比較で、今回のBドープIn2O3膜はコンベンショナルなITO膜よりも10%以上高い透過率特性を示す。一方、RFスパッタリング成膜後のアズデポ状態では比抵抗が1.7×10-3Ω・cmとITO(7×10-4Ω・cm)よりも2倍程度高かった。ただし、成膜後アニールすればさらなる低抵抗化が期待できるという。 また、既存のITO用エッチャントでウェットエッチングしたところエッチングレートは30nm/minとITO膜とほぼ同等で、残渣もみられなかった。これは、BがIn2O3内に固溶しているためと考えられる。
参考文献 1)相川:ITO代替新透明導電酸化物、工学院大学新技術説明会資料、pp.17-20(2018.12) |
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