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PV EXPO[春]〜第18回[国際]太陽光発電展(春)〜 (2024年2月28日〜3月1日)


PV EXPO[春] ペロブスカイト太陽電池関連で新たなプロポーザルが

2月28日〜3月1日、東京ビッグサイトで開かれた「PV EXPO[春]〜第18回[国際]太陽光発電展(春)〜」。有機系太陽電池では有機薄膜太陽電池や色素増感太陽電池のデモはなく、台湾メーカーが唯一ペロブスカイト太陽電池を展示したに過ぎなかった。ペロブスカイト太陽電池関連のデモをピックアップする。

台湾メーカーが唯一ペロブスカイト太陽電池を披露


写真2 プラスチック基板製ペロブスカイト太陽電池

写真1 ガラス基板製ペロブスカイト太陽電池
 冒頭のように、ペロブスカイト太陽電池では台湾のTaiwan Perovskite Solar Corp(TSPC:台湾ペロブスカイトソーラー)が唯一サンプルデバイスを展示した。

 披露したのはガラス基板製サンプル(写真1)とロール状にベンダリングしたプラスチックフィルム基板製サンプル(写真2)で、後者は積水化学工業とのコラボレーションとのこと。デバイス構造はFTO電極上にポーラスTiO2とペロブスカイトを設けたMeso-porous型で、台湾で初めてA4サイズの大型デバイスを試作することに成功。さらに、電子ペーパーとのハイブリッドデバイスも開発したことをアピールした。ただ、気になる光電変換効率は明示しなかった。

薄膜太陽電池用ラミネータをペロブスカイト太陽電池にも流用

 ペロブスカイト太陽電池向けインフラでは、北川精機がプラスチックフィルム上に形成したペロブスカイト太陽電池デバイスとカバーガラスをアッセンブリするイクイップメントとしてラミネータをアピールした。圧力0.03kPaの真空下において100〜150℃で加熱しながらフィルム製デバイスをカバーガラスにラミネートする装置で、一般的な薄膜太陽電池では多くの納入実績がある。標準価格は対応サイズ1000×2000mmで4500万円程度とのこと。

エアベアリングロールを用いた非接触搬送システムはペロブスカイト太陽電池にも有効


写真3 エアベアリングロールを用いた非接触・浮上搬送システム
 一方、タンケンシールセーコウはペロブスカイト太陽電池を含めプラスチックフィルムの搬送向けとしてポーラスカーボン状のエアベアリングロールを提案。このエアベアリングロールを用いた非接触・浮上搬送システムをデモした。その名の通り、圧縮エアーによって200μm程度のギャップを設けてフィルムを浮上させ非接触搬送するシステムで、傷やしわが一切発生しないのが特徴。

 展示したのは100mm幅のデモ機だが、マックス2700mm幅までの広幅化が可能で、光学フィルム向けでは豊富な量産採用実績がある。なお、同社はエアベアリングロールをフィルムメーカーやデバイスメーカーに販売する仕組みで、搬送システム自体を販売するわけではない。

REMARK
1)Stella通信はFPD&PCB関連ニュースの無償提供コーナーです(ステラ・コーポレーションがFPDやPCBそのものを製品化しているわけではありません)。
2)この記事はステラ・コーポレーション 電子メディア部が取材して記事化したものです。

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