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秋季応用物理学会(9月18〜21日) |
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9月18〜21日、名古屋国際会議場(愛知県名古屋市)で開かれた「第79回応用物理学会秋季学術講演会」。有機EL、酸化物TFT、有機TFT、CNT-TFTのなかから注目講演を予稿集ベースでピックアップする。 逆構造有機ELの電子注入層と電子輸送層を最適化
図3は伝達特性で、従来のホットプレートによるアニールではVth=-13.5Vだったのに対し、UVアニールではVth=-3.5Vと10V程度もVthが低減した。また、モビリティも29.5cm2/V・sと良好な値が得られた。つまり、UVアニールを用いるとアニール温度が低温化できるだけでなく、ハイモビリティ化とVth制御も両立できることがわかった。 高撥水性ゲート絶縁膜によって有機TFTのΔVthを抑制 有機トランジスタについては、東京大学と産業技術研究所の研究グループが撥水性ゲート絶縁膜を用いたオール塗布型デバイスの特性について報告した。 実験では、まずゲート基板上に高撥水性パーフルオロポリマーCytopをスピンコートしてゲート絶縁膜を形成。続いて、メタル配線を高速かつ簡便に印刷できるSuPR-NaP法によりAgソース・ドレイン電極を印刷した。そして、プッシュコート法によりポリマー半導体PDVT-10を成膜して、ボトムゲート・ボトムコンタクト型TFTを作製した。
図4-(c)はVthの経時変化(ΔVth)を比較したものである。Cytopゲート絶縁層を用いた場合Vthシフトが大幅に抑制されており、高撥水性絶縁層からなるキャリア輸送界面の構築によって安定駆動することが確認された。 局所的にチャネルの歪みを抑制してCNT-TFTをウェアラブルデバイスに CNT(カーボンナノチューブ)-TFTでは、名古屋大学が伸縮性を兼ね備えたウェアラブルデバイス用CNT-TFTについて報告した。 試作デバイスはPDMSフィルム基板上にCNT活性層、CNT透明電極、Al2O3ゲート絶縁膜(50nm)を設けた。局所的にチャネルの歪みを制御するため、チャネル領域上に比較的ヤング率の高いポリマーを塗布した。
参考文献 1)田口ほか:ナノハイブリッド電子バッファー層の積層化による逆構造青色OLEDの高効率化に向けた検討、第79回応用物理学会秋季学術講演会講演予稿集、11-238(2018.9) 2)森塚ほか:低温アニール技術による高移動度酸化物TFTの検討、第79回応用物理学会秋季学術講演会講演予稿集、16-068(2018.9) 3)北原ほか:高撥水性キャリア輸送界面を用いた塗布型有機薄膜トランジスタの安定駆動、第79回応用物理学会秋季学術講演会講演予稿集、11-215(2018.9) 4)西尾ほか:局所歪み制御層を有する低電圧駆動かつ大伸縮可能なカーボンナノチューブ薄膜トランジスタ、第79回応用物理学会秋季学術講演会講演予稿集、15-160(2018.9) |
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