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CEATEC JAPAN 2016(10月4〜7日) |
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CEATEC JAPAN 2016 IoTブームでディスプレイは存在感が一段と低下 10月4〜7日、幕張メッセで開かれた「CEATEC JAPAN 2016」。近年、ソニーや東芝といった大手電機メーカーが出展を見送るなど地盤沈下が目立っていたが、今回は過去最低だった昨年から一転して出店社数が増加。メインエキジビションもカーエレクトロニクスやロボット、そしてIoTと家電中心だった以前とは大きく異なってきた印象を受けた。そうしたなか、これまでCEATECの顔だったディスプレイの存在感も大きく低下。ディスプレイやテレビを出店しない電機メーカーも少なくなかった。ここでは、敢えてディスプレイ関連の話題をピックアップする。 繰り返しになるが、ディスプレイ自体のデモが少ないなか、辛うじて存在感をみせつけたのがシャープ。ディスプレイはIGZO-TFT-LCD一本に特化、多彩な製品ラインアップを誇示した。
フラッグシップモデルはHDR(High Dynamic Range)対応の27型8Kモニター。326ppiとモニターとしてはきわめて高精細なのはもちろんのこと、約200ブロックに分割してそれぞれのLEDの輝度を個別制御するローカルディミング技術によって圧倒的なハイコントラストを演出した。 同社はニーズに応じてさまざまな形状に加工するフリーフォームタイプもアピール。写真2の径2.5型(824×824画素)丸型ディスプレイ、写真3の径4.5型(1280×720画素)楕円形ディスプレイ、また写真4のようにコーナーに丸みをもたせたコーナーRディスプレイ(5.2型フルHD)を展示。とくにコーナーRディスプレイはスマートフォンが滑らかに見えるなど、従来の矩形タイプとは差別化できることを印象づけた。これらフリーフォームタイプはいうまでもなくドライバ回路がガラス基板上にビルトインでき狭額縁化が容易なIGZO-TFTの特徴を効果的に活かしたものといえそうだ。 タイリング方式130型有機ELDでシート型ディスプレイの可能性をPR
一方、電子情報技術産業協会(JEITA)は8Kスーパーハイビジョン放送を大々的にアピールした。What's NEWは4枚の有機ELディスプレイをタイリング方式によってつなぎ合わせた130型シート型ディスプレイ。近未来のテレビを模したデモで、LG Display、NHK、アストロデザインが共同試作した。有機ELDはLGの白色EL+カラーフィルター方式と思われるが、そのコントラストは圧巻の出来栄えでLCDよりも色鮮やかということを再確認させられた。また、写真6のように厚さ数oと有機ELDならではの薄さも魅力だった。もちろん、タイリング方式ディスプレイがコンシューマー向けとしては受け入れられるとは思えず、今回のプロトタイプがそのままマーケットに登場する可能性はないとみられるが、限りなく薄いというシート型ディスプレイのポテンシャルをみせたという点ではインパクトあるデモに映った。 双葉電子はフレキシブル有機ELDをアピール 小型のパッシブマトリクス有機ELDを量産中の双葉電子工業は、プラスチックフィルムをサブストレートに用いたフレキシブルパネルを中心にデモ。0.7型(128×80画素)と1.1型(128×36画素)のモノクロパネル、そして1.4型フルカラーパネル(128×16画素)を披露した。
いずれもプラスチックフィルムで個体封止した貼り合わせ方式パネルで、厚さはわずか0.3o。R=400oというフレキシブル性を実現した。ただ、フラッグシップモデルのフルカラーパネルはとても64ビットには見えず、画像を表示するには苦しいように感じた。
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