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FPD/PCB NEWS〜9月30日
 

富士フイルム 静岡と大分の開発・生産拠点で先端半導体材料の開発・生産・品質評価設備を増強

 富士フイルムは、静岡と大分にある開発・生産拠点において先端半導体材料の開発・生産・品質評価などの設備を増強すると発表した。設備投資額は約200億円。

 静岡拠点では、極端紫外線(EUV)向けフォトレジストをはじめとする先端レジストや、Wave Control Mosaicの開発・生産・品質評価機能を強化するため約130億円を投資し、新棟を建設。新棟内にクリーンルームを設置するとともに、最新鋭の検査装置などを導入する。

 大分拠点では約70億円を投じて、既存工場に隣接する土地に新棟を建設。半導体製造プロセスの基幹材料であるポストCMPクリーナーの生産設備や検査装置を導入し、生産能力を約4割増強する。

 静岡拠点の新棟は2025年秋、大分拠点の新棟は2026年春の稼働開始を予定している。

FPD/PCB NEWS〜9月26日
 

キヤノン 米TIEへナノインプリント半導体製造装置を出荷

 キヤノンは、半導体製造用ナノインプリント装置「FPA-1200NZ2C」を米国テキサス州の半導体コンソーシアム「Texas Institute for Electronics(TIE)」へ出荷したと発表した。

 TIEは2021年に設立された米テキサス大学オースティン校が支援するコンソーシアムで、州政府・自治体、半導体企業、国立研究所などで構成。FPA-1200NZ2Cは、先端半導体の研究開発や試作品の製造などに活用される予定。

FPD/PCB NEWS〜9月25日
 

東大とNIMS 有機半導体単結晶を用いて高精度な薄膜型イオンセンサーを開発

 東京大学大学院新領域創成科学研究科と物質・材料研究機構(NIMS)の共同研究グループは、有機半導体単結晶を用いることで高精度な薄膜型イオンセンサーを開発することに成功した。

 小型化の障害となっていた銀/塩化銀などの参照電極の代わりに、印刷プロセスによってフィルム基板上に形成した有機半導体単結晶トランジスタが疑似参照電極として基準電位を定義できることを見出した。これにより、デバイス全体を小型薄膜化しながらも高精度なイオンセンシングを実証した。今後、さまざまなイオンセンサーの小型薄膜化、低コスト化に貢献することが期待される。

FPD/PCB NEWS〜9月24日
 

ソニーセミコンダクタソリューションズ 0.44型フルHD解像度の有機ELマイクロディスプレイをリリース

 ソニーセミコンダクタソリューションズ)は、業界最小のとなる5.1μm画素(約5,000ppi)と最大10,000cd/m2の業界最高輝度を両立した0.44型フルHD解像度の有機ELマイクロディスプレイ「ECX350F」をリリースすると発表した。

 薄型化・軽量化や高い視認性が求められるAR(拡張現実)グラスでの活用を想定したマイクロディスプレイで、新設計のパネル構造とマイクロレンズを採用。これにより、0.44型でフルHD解像度を実現するとともに、従来比約2倍となる最大10,000cd/m2の高輝度を両立した。サンプル価格は4万円で、10月からサンプル出荷する。

FPD/PCB NEWS〜9月20日
 

九大、ISI、仏国立科学研究センター、GCEI 室温程度の環境熱を活用した有機熱電デバイスを開発

 九州大学、九州先端科学技術研究所(ISIT)、フランス国立科学研究センター(CNRS)、GCEインスティチュート(GCEI)の研究グループは、有機電荷移動錯体を用いて新しい発電機構に基づく有機熱電デバイスを開発した。

 九州大学最先端有機光エレクトロニクス研究センター・安達千波矢教授らが開発したデバイスは、有機pn接合のアーキテクチャーを基礎に有機電荷移動界面における電荷分離を熱(フォノン)で実現し、さらに隣接する電荷輸送層間の電荷拡散・移動を実現することで電子とホールをそれぞれ対極に取り出すことに成功した。このデバイスはタンデム型有機EL構造における電荷発生機構、熱活性化遅延蛍光(TADF)材料における励起子の熱励起機構、有機太陽電池における電荷分離機構を融合した技術。

FPD/PCB NEWS〜9月19日
 

レゾナック 先端半導体パッケージ向け仮固定フィルムと剥離プロセスを開発

 レゾナックは、半導体デバイスの製造工程(前工程)や半導体パッケージング工程(後工程)においてウエハー等をガラスなどのキャリアに一時的に固定する仮固定フィルムおよびその剥離プロセスをに開発したと発表した。

 キャリアからウエハー等を剥離するため、キセノン(Xe)フラッシュ光照射を利用しており、ウエハーサイズからパネルサイズまで適用可能。一般的なレーザー照射に比べ、短時間、かつ"すす"のような異物を出さずに剥離できる。

FPD/PCB NEWS〜9月13日
 

NTTアドバンステクノロジ 耐光性に優れた高屈折率ナノインプリント樹脂を開発

 NTTアドバンステクノロジは、耐光性に優れた屈折率1.9の高屈折率ナノインプリント樹脂を開発したと発表した。2025年1月から提供を開始する予定。

 従来品と同様の高い透明性と良好なナノインプリント性があり、スピンコートにより均一な薄膜が形成できる。また、耐光性が従来品を上回ることから、可視光領域での信頼性が求められるAR/VRなどの光学デバイス用途に対して適用拡大が期待できる。

FPD/PCB NEWS〜9月12日
 

JNC 低軌道衛星アンテナやアクティブ反射板に適用可能なミリ波を制御するデバイス用液晶材料を開発

 JNCは、低軌道衛星アンテナやアクティブ反射板に適用可能なミリ波を制御するデバイス用液晶材料を開発したと発表した。すでにサンプル販売を開始したという。

 なお、この液晶材料は9月11日?13日に富山大学で開催されている「2024年日本液晶学会討論会」に出展している。

FPD/PCB NEWS〜9月6日
 

東北大とパナソニックHD 東北大・青葉山キャンパス内に「パナソニックホールディングス×東北大学共創研究所」を設置

 東北大学とパナソニックホールディングスは、東北大学・青葉山キャンパス内に「パナソニックホールディングス×東北大学共創研究所」を設置、9月から活動を開始したと発表した。

 東北大学の「共創研究所」制度を活用し、東北大学とともにパナソニックHDが目指す新たな知的財産を用いた社会実装を推進する。知的財産起点での同制度の活用は初めて。

FPD/PCB NEWS〜9月3日
 

東北大 CNTの原子配列を制御して合成する手法を開発


▲CNTの合成イメージ
 東北大学材料科学高等研究所(WPI-AIMR)/大学院工学研究科電子工学専攻の加藤俊顕准教授らのグループは、カーボンナノチューブ(CNT)の新たな構造制御合成法を開発した。

 これまで着目されてこなかった多種類の元素を混合した新たなCNT成長用触媒開発に取り組み、Ni、Sn、Feを混ぜ合わせたNiSnFe触媒が極めて特殊なCNT成長触媒として作用することを発見。このNiSnFe触媒を用いて合成条件を最適化することにより、95%以上の高純度で(6,5)カイラリティCNTのみを選択的に合成することに成功した。

FPD/PCB NEWS〜9月2日
 

AGC 台湾に半導体・電子材料向け化学製品のテクニカルサービス拠点を開設

 AGCは、台湾・新竹に化学製品のテクニカルサービス拠点「AGCケミカルズテクニカルセンター(AGC Chemicals Technical Center)」を10月に開設すると発表した。開設により台湾でのマーケティング活動を強化するとともに、迅速な技術サービスを提供する。