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FPD/PCB NEWS〜11月30日
 

戸田建設 熊本市と半導体関連産業の集積に向けた産業用地整備に関する協定を締結

 戸田建設と熊本市は、半導体関連産業の集積に向けた産業用地整備に関する協定を締結した。協定は(株)ジョイントを代表事業者、(株)アスク工業を構成員とするもので、今回戸田建設が協定に加わった形。

 熊本市は県内における半導体関連産業の設備投資意欲の高まりを受け、産業基盤の強靭化・地域経済の活性化を目的とした「半導体関連産業の集積に向けた産業用地整備方針」を2022年12月に策定。半導体関連産業等の対象施設の誘致に対して熊本市が支援する。

 戸田建設は、国道443号線に接しICや中心市街地にも近接する場所でマルチテナント型物流倉庫を開発するとともに、半導体関連企業へ工場用地を分譲する。

FPD/PCB NEWS〜11月27日
 

長瀬産業とナガセケムテックス Sachem社と高純度現像液の回収・再生事業を展開

 長瀬産業、ナガセケムテックス、Sachemは、半導体製造に使用される高純度現像液(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド:通称TMAH)の回収・再生事業を展開すると発表した。

 3社の合弁会社で現像液の再生事業を手掛けるSN Techが電解・精製技術を導入し、新工場を東大阪に建設する。半導体分野において使用済みTMAH廃液を回収・再生し、再びTMAHとして再利用するのは国内で初めて。また、SN Techは現像液の廃液を原料として回収するプラント"Green Mobius System"も半導体工場向けに製造・販売する予定。

FPD/PCB NEWS〜11月24日
 

東大 硬くて丈夫な電池用ゲル電解質を開発

 東京大学物性研究所の橋本慧特任助教(研究当時)と眞弓皓一准教授、同大学大学院新領域創成科学研究科の伊藤耕三教授らは、硬くて丈夫な電池用ゲル電解質を開発した。

 材料内部にミクロ相分離構造を形成することにより、金属結晶の成長を防ぐのに十分な硬さを実現。さらに、曲げ伸ばしで大きな負荷がかかると、高分子鎖が結晶化して硬くなるため、固体・半固体・有機無機複合ゲル電解質のなかでも世界最高水準の高い強靭性を達成した。硬さと強靭性を併せ持つゲル電解質を電解質膜として用いることにより、フレキシブル電池の耐久性向上につながることが期待される。

FPD/PCB NEWS〜11月22日
 

レゾナック 米シリコンバレーに半導体後工程のR&D拠点を新設

 レゾナックは、米カリフォルニア州のシリコンバレーに半導体のパッケージング・材料の研究開発センターを開設するため、導入設備などの調査・準備を開始したと発表した。

 現在、導入設備の調査検討と準備を進めており、今後、クリーンルームと設備を導入後、2025年度の運用開始を予定している。

FPD/PCB NEWS〜11月21日
 

北大 不規則なガラス構造に潜む規則性を発見

 東北大学未踏スケールデータアナリティクスセンターの志賀元紀教授と早稲田大学理工学術院の平田秋彦教授らの研究グループは、シリコンと酸素だけからなるシリカガラス(石英ガラス)のネットワークに内在するリング構造に着目して"真円度"および"粗さ"という新たな指標を開発し、リング構造の3次元的な定量化に成功した。

 従来、リングの構成原子数のみが解析に用いられてきたが、この指標を用いると、ガラスを構成するリングには数種のシリカ結晶と同様なものと、ガラス独特の形状のリングが共存することが明らかに。さらに、リング周辺における原子分布を定量化することによってガラスの局所構造は結晶と同様に異方性を持ち、強い秩序が存在することがわかった。

FPD/PCB NEWS〜11月16日
 

内幸町一丁目街区南地区第一種市街地再開発事業 高層ビルでフィルム型ペロブスカイト太陽電池でのメガソーラー発電を計画

 「内幸町一丁目街区南地区第一種市街地再開発事業」を推進する第一生命保険、中央日本土地建物、東京センチュリー、東京電力パワーグリッド、TF内幸町特定目的会社は、内幸町一丁目街区北地区及び中地区の事業者と共同で発表した「TOKYO CROSS PARK構想」の一環として、積水化学工業が開発したフィルム型ペロブスカイト太陽電池(PSC)を建設予定の建物(サウスタワー)のスパンドレル部の外壁側内部に設置し、都心部におけるエネルギー創出の最大化およびエネルギーの地産地消の促進に取り組むと発表した。

 サウスタワーでのPV発電容量は定格で1,000kW超を計画しており、実現すると世界初の「PSCによるメガソーラー発電機能を実装した高層ビル」となる予定。

FPD/PCB NEWS〜11月15日
 

エレファンテック 台湾LITEONとの協業MoUを締結

 低炭素PCBを開発・製造するエレファンテックは、台湾ICT業界大手のLITE-ON Technologyと低炭素PCBの量産化推進に向けた協業覚書(MoU)を締結したと発表した。

 LITEONは光半導体や電子モジュールの分野で高いシェアを持つグローバル企業。今回の提携はLITEONのスタートアップ・プラットフォームであり、革新的な技術によるサステイナビリティ、クリーン電力の実現を目指すLITEON+の仲介によって実現した。

FPD/PCB NEWS〜11月13日
 

東レ Cdフリー素材による波長変換シートを開発

 東レは、高輝度LCD向けとして有機蛍光体を用いたカドミウム(Cd)フリー有機波長変換シート「ルミリカ」の新製品を開発したと発表した。

 ルミリカは波長変換材料として高色純度発光を示す有機蛍光体を用いた広色域LCD用シート部材で、Cdをまったく含まない環境調和型の波長変換技術。今回、シート組成を改良して長期信頼性を従来品比で50%改善し、高輝度LCDへの適用が可能にした。2024年の実用化を目指す。

FPD/PCB NEWS〜11月7日
 

AGC 太陽光パネルカバーガラスのリサイクル実証試験に成功

 AGCは、使用済みの太陽光パネルのカバーガラス約24トンを原料カレット(ガラス端材)にリサイクルする実証試験に成功したと発表した。

 試験は10月19日から22日にかけてAGC横浜テクニカルセンターの建築用型板ガラス製造窯で実施。太陽光パネルのカバーガラスが特殊な加熱処理によって板ガラスに再利用可能な原料カレットとなることを確認した。これにより、産業廃棄物の削減や珪砂やソーダ灰など天然資源由来原料の節減が可能になる。なお、太陽光パネルのガラス回収には三菱ケミカルグループ新菱の太陽光パネルリサイクル商業生産ラインの加熱処理技術が用いられた。

FPD/PCB NEWS〜11月2日
 

東北大、静岡大、日本製紙 酸化処理したセルロースナノファイバーの高い蓄電性の機構を解明

 東北大学未来科学技術共同研究センターの福原幹夫学術研究員、橋田俊之特任教授、静岡大学の藤間信久教授らの研究グループと日本製紙は、以前見出していたTEMPO酸化セルロースナノファイバー(CNF)の蓄電性の機構を調べた結果、結合水の存在が蓄電性に大きく寄与することを見出した。

 CNF蓄電体は構成材料に電解液を用いないという特徴があるが、今回の検討により、固体蓄電体は使用温度が〜150℃と広範囲で、しかも従来の蓄電池と対照的に耐水性があることが実証された。これは500Vまでの高電圧短時間充電に加え、空中や真空中からの電荷の蓄電に道を開く可能性がある。また、ナノサイズ径CNFの使用とそのシートの積層化による蓄電体の大容量化が示唆され、"ペーパーエレクトロニクス"への展開が期待される。