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FPD/PCB NEWS〜4月28日
 

富士フイルム 欧州の半導体材料工場の製造設備を増強

 富士フイルムは、欧州の半導体材料工場の製造設備を増強すると発表した。設備投資額は約45億円。

 半導体材料の欧州現地法人であるFUJIFILM Electronic Materials(ベルギー)がポリイミドやフォトリソ周辺材料など最先端半導体材料の製造設備を増強。また、新製品の開発加速や顧客への技術サポートの強化に向け、ポリイミドなどの研究開発や品質保証の設備も拡張する。いずれの設備も2025年に稼働させる予定。

FPD/PCB NEWS〜4月27日
 

凸版印刷 傾けると潜像が現れる新構造ホログラムを開発

 凸版印刷は、傾けると文字や絵などの潜像が現れる効果を持つホログラム技術「トワイライトグラム」を開発したと発表した。器具や知識を持たない一般消費者でも目視で潜像が確認でき、容易に真贋判定をすることができる。価格は5円より/(100万枚製造時)で、4月27日より発売を開始した。


▲通常時

▲ホログラムを傾けた時
 トワイライトグラムは一般的なホログラムとは異なる特殊構造が特徴。この特殊構造により「傾けると潜像が出現する」という確認が容易な表現ができるため、ホログラムの知識を持たない一般消費者でも容易で明確な真贋判定が可能になる。具体的には、トワイライトグラムの構造から生まれる回折光は、見る角度が同じであっても左右の方向が異なれば異なる色が見えるという「色の角度対称性が崩れた」回折光になる(右図)。

 トワイライトグラムを既存のホログラム技術・模倣品対策サービスと組み合わせることでより偽造を困難になるため、偽造・模倣品の流通を防ぎたい医薬品、化粧品、高級ブランド品、機械・部品、ライセンスグッズ、金券などの用途に向けて提供する。


FPD/PCB NEWS〜4月26日
 

村田製作所 出雲村田製作所の新生産棟が竣工

 村田製作所は、生産子会社の出雲村田製作所(島根県出雲市)がイワミ工場(波根)で建設していた新生産棟が完成したと発表した。投資額は建物・生産設備含め約120億円。

 新生産棟は地上4階建て延床面積2万2,144m2で、積層セラミックコンデンサを生産する。

FPD/PCB NEWS〜4月25日
 

東北大と量研 量子技術・量子デバイス創成による量子未来社会の実現に向け量子材料協奏拠点を設置

 東北大学と量子科学技術研究開発機構(量研)は、量子技術・量子デバイス創成による量子未来社会の実現に向け東北大学片平キャンパス・材料科学高等研究所(AIMR)および青葉山キャンパス・大学院工学研究科内に両機関の共同研究拠点「量子材料協奏拠点」を設置した。

 共同研究拠点では量子センシングや量子機能創製など世界を先導する量研とスピントロニクス研究や量子材料研究で世界トップレベルのシーズを有する東北大学の研究ポテンシャルを最大限に発揮し、量子技術、スピントロニクス、材料科学の枠を超えた共同研究、量子人材育成における協奏を加速的に展開する。

FPD/PCB NEWS〜4月24日
 

日立ハイテク 笠戸地区にエッチング装置の新製造棟を建設

 日立ハイテクは半導体製造用エッチング装置の生産能力を増強するため、山口県下松市にある笠戸地区に新製造棟を建設し、2025年度から生産を開始すると発表した。

 新製造棟は地上4階建て延床面積約3万5,000m2。投資額は約240億円で、生産ラインのデジタル化や自動化により生産能力2倍に高める。

FPD/PCB NEWS〜4月20日
 

東大 阪大との共同研究により有機物質でトポロジカル絶縁体を発見

 東京大学物性研究所附属国際超強磁場科学研究施設の野本哲也特任研究員、今城周作特任助教、小濱芳允准教授らは、大阪大学大学院理学研究科の圷広樹准教授、中澤康浩教授との共同研究により二次元有機伝導体においてトポロジカル絶縁体状態が実現していることを明らかにした。

 トポロジカル絶縁体は表面が金属、内部が絶縁体という特殊な伝導性を持つ物質で、量子コンピュータや超省電力デバイスへの応用が期待されている。とくに、安価で柔軟性のある有機物質を用いた有機トポロジカル絶縁体は、トポロジカル材料の実用化に向けた世界的に探索が行われている。しかし、実験的に確かめられた例は存在せず、長い間実現は困難と考えられてきた。

 研究グループは、有力な候補物質の一つである有機伝導体α-(BETS)2I3の輸送特性を詳細に調査した結果、この物質が絶縁体表面に金属状態が存在するトポロジカル絶縁体であることを示した。現実の物質で有機トポロジカル絶縁体が実証されたのは初めてだという。

FPD/PCB NEWS〜4月18日
 

AWメカトロニクス 半導体製造プロセス用ガス精製装置の新棟工場が稼働

 エア・ウォーター・メカトロニクス(AWメカトロニクス)は、平塚工場内(神奈川県平塚市)に建設していた半導体製造向けガス精製装置の新棟工場が完成し稼働を開始したと発表した。投資額は約4億円。

 新棟は平屋建て延床面積820m2。新棟の稼働により、大型ガス精製装置の内製化や納期短縮が可能となり、製作能力は現行比1.6倍にアップする。

FPD/PCB NEWS〜4月13日
 

田中貴金属工業 プローブピン用新合金TK-FSを発表

 田中貴金属工業は、半導体製造の検査工程で用いられるプローブカード・テストソケットのプローブピン用新合金「TK-FS」を発表した。

 TK-FSはポゴピンタイプのみならず、ウェハーテスト用(前工程)プローブカードのカンチレバータイプやバーチカルタイプなど、幅広いタイプのプローブピンに対応。ビッカース硬さ500以上、電気抵抗率7.0μΩ・cm以下、10回以上の繰り返し折り曲げ耐性という3つの機能を備える。

FPD/PCB NEWS〜4月10日
 

ジャパンディスプレイ 中国のディスプレイメーカーHKCと戦略提携覚書を締結

 ジャパンディスプレイは、世界第3位のディスプレイメーカーである惠科(HKC)と次世代有機ELディスプレイ技術の推進と工場建設、グローバルイノベーション・インダストリアリゼーションセンター・ハイエンド車載ディスプレイ業務に関する戦略提携覚書(MOU)を締結したと発表した。

 ジャパンディスプレイは2022年5月、マスクレス蒸着とフォトリソを組み合わせた方式で画素を形成し、輝度・寿命を高める次世代OLED「eLEAP」の量産技術を確立。同年8月にはサンプル出荷を開始し、24年中の量産を予定している。

FPD/PCB NEWS〜4月6日
 

島津製作所 新物流棟Shimadzu Logistics Center Kyotoを開設

 島津製作所は、京都府向日市の高機能型物流施設「Landport京都南」に新物流棟「Shimadzu Logistics Center Kyoto」を開設したと発表した。施設を運営する野村不動産と賃貸契約を締結し、4月11日から稼働する。

 現在、同社は液体クロマトグラフ質量分析計などの主要製品を京都市の本社工場で生産。新物流棟は地上4階建て延床面積2万2,761.82m2で、分析計測機器の組立に必要な部材を保管する。本社工場に保管している部材を新物流棟に移動させることにより生産スペースを拡大し、生産機種拡大と自動化を進める。また、社内外11カ所にある倉庫を新物流棟と社内倉庫2カ所に集約し、人員配置の最適化や拠点間の輸送費を削減する。

 Shimadzu Logistics Center Kyotoは本社から車で30分、京都南インターチェンジから15分と交通アクセスに優れる。

FPD/PCB NEWS〜4月5日
 

レゾナック 半導体パッケージ用接着フィルムの生産能力を1.6倍に増強

 レゾナックは、五井事業所(茨城県神栖市)において半導体パッケージング工程(後工程)で使用される接着フィルム「ダイシング・ダイボンディング一体型フィルム」の生産能力を増強すると発表した。52億円を投じてグループ全体の生産能力を従来の約1.6倍に増強する。稼働開始は2026年の予定。

 同社のダイシング・ダイボンディング一体型フィルムは、ウエハーから半導体チップを切り出す際に使用するダイシングテープの機能を併せ持つ一体型フィルムで、ウエハー裏面へのフィルムの貼付けを一度に行うことができる。

FPD/PCB NEWS〜4月4日
 

東北大と古河電工 「古河電工×東北大学フォトニクス融合共創研究拠点」を東北大電気通信研究所に設置

 東北大学と古河電気工業は4月1日、連携拠点「古河電工×東北大学フォトニクス融合共創研究拠点」を東北大学電気通信研究所に設置した。東北大学の学術的知見・総合力と古河電工のコア技術を融合し、革新的な萌芽技術の創出によりサステナブル社会の実現に資する考え。

 今回の連携では、古河電工のコア技術であるメタル、ポリマー、フォトニクス、高周波について情報社会基盤に不可欠なフォトニクス分野を基軸に、東北大学の関連部局と横断的に連携・融合を図ることにより、新たな発想で革新的な萌芽技術の創出・高度な専門人材の育成を行う。

 古河電工から社員1名が東北大学特任教員として勤務。最新の技術開発動向調査や東北大学による研究成果の情報収集、並びに技術の融合による社会課題解決に資する研究テーマの創出、共同研究の推進等を行い、古河電工が実施する各施策へ反映していく。

FPD/PCB NEWS〜4月3日
 

大日本印刷とSCIVAX ナノインプリント製品を量産するファウンドリ事業で資本業務提携

 大日本印刷(DNP)とSCIVAXは、ナノインプリント製品の量産を行う製造受託(ファウンドリ)事業に関して資本業務提携し、生産管理を担う合弁会社「ナノインプリントソリューションズ梶Fナノソル)」を設立したと発表した。これにともない、DNPがSCIVAX株式の一部譲渡を受けてSCIVAXの株主になった。

 DNPの強みである最先端ナノインプリント用原版(マスターモールド)製造技術と量産・品質管理ノウハウ、SCIVAXの強みである高精度なナノインプリントが可能な量産製造設備と装置設計技術、プロセスノウハウを融合。両社は受注した製品をナノソルの生産管理のもと、DNPおよびSCIVAXの工場で製造する。