STELLA通信は潟Xテラ・コーポレーションが運営しています。

FPD/PCB NEWS〜3月29日
 

E Inkとシャープ 電子ペーパー技術を応用した電子ポスター分野で協業

 台湾E Ink Holdingsとシャープは、E Inkの電子ペーパー技術を応用しデジタルサイネージ市場における電子ポスター分野で協業すると発表した。協業の第一段として、シャープは42型モノクロ電子ペーパーディスプレイ「ePoster」4月上旬より発売する。

FPD/PCB NEWS〜3月28日
 

村田製作所 タイの新生産棟が竣工

 村田製作所は、生産子会社であるMurata Electronics(Thailand)が2021年7月より建設してきた新生産棟が完成したと発表した。投資額は建屋のみで約120億円。

 新生産棟は地上2階建て延床面積8万0,950m2。積層セラミックコンデンサを生産する。

FPD/PCB NEWS〜3月27日
 

JOLED 民事再生手続開始申立て

JOLEDは、東京地方裁判所に民事再生手続開始の申し立てを行ったと発表した。申し立ては受理され、同裁判所より弁済禁止等の保全処分・監督命令が発令され、片山英二弁護士(阿部・井窪・片山法律事務所)が監督委員として選任された。

 また、ジャパンディスプレイと技術開発ビジネス事業の再生支援に関する基本合意書を締結。技術開発ビジネス事業についてスポンサー支援を受けることで合意した。その一方、製品ビジネス事業(製造・販売部門)事業から撤退することにした。

 JOLEDはソニーとパナソニックの有機ELディスプレイ開発部門を統合し、2015年1月に事業を開始。2019年11月に能美事業所で世界初の印刷方式有機ELD量産ラインを稼働し、ハイエンドモニター、医療用モニター、車載向けパネルを生産するとともに、フレキシブルディスプレイやフォルダブルディスプレイの研究開発も進めてきた。

 しかしながら、想定以上のコスト・時間を要したほか、世界的な半導体不足による影響に加え、高性能・高品質ディスプレイ需要の伸び悩みや価格競争の激化により収益が伸びび悩むとともに、資金流出が続いていた。

FPD/PCB NEWS〜3月23日
 

東北大とデクセリアルズ 「デクセリアルズ×東北大学光メタセンシング共創研究所」を新設

 東北大学とデクセリアルズはフォトニクス分野における次世代研究を推進するため、4月1日付で「デクセリアルズ×東北大学光メタセンシング共創研究所」を新設する。

 光メタセンシング共創研究所では、両者の専門性の高い人材が連携する運営体制を敷くことで産学連携を推進するとともに、共同研究を拡大。東北大学が保有する新規材料・高精度計測、超微細加工と原子・ナノレベルでの接合・積層化の学術と、デクセリアルズグループが保有する材料技術、微細加工をはじめとするプロセス技術・光半導体技術を軸に、フォトニクス分野においてまだ開拓されていない領域やこれまでにない水準での新技術・製品・ソリューションの創出を目指す。

FPD/PCB NEWS〜3月20日
 

東京エレクトロン 東京エレクトロンテクノロジーソリューションズ・東北事業所に東北
生産・物流センターを建設

 東京エレクトロンは、製造子会社である東京エレクトロンテクノロジーソリューションズ・東北事業所(岩手県奥州市)に東北生産・物流センター(仮称)を建設すると発表した。建設費は約220億円で、2024年春の着工、2025年秋の竣工を予定している。

 建屋は地上2階建て延床面積約5万7,000m2。熱処理成膜装置や枚葉成膜装置を製造するほか、物流倉庫として活用する。

FPD/PCB NEWS〜3月17日
 

田中貴金属工業 韓国の営業戦略拠点として韓国TKKをソウルに設立

 田中貴金属工業は、韓国での営業戦略の新拠点として「韓国TKK梶vをソウルに設立し、4月3日から営業を開始すると発表した。現地法人設立により、今後、韓国国内のユーザーに対し現地通貨(大韓民国ウォン)での取引が可能になる。

FPD/PCB NEWS〜3月16日
 

パナソニックプロダクションエンジニアリング 70%高濃度セルロースファイバー成形材料をサンプル販売

 パナソニックプロダクションエンジニアリングは、植物由来のセルロースファイバーを70%の高濃度で樹脂と複合した成形材料「kinari」を4月からサンプル販売すると発表した。

 ユーザーの要望に合わせて生産財も提供し、高濃度セルロースファイバー成形材料の特長である高強度とデザイン性を活かし、家電筐体、車載部品、ハウジング内装部材、衣料品や日用品、食品容器などさまざまな業界に対し環境への貢献と新たな商品価値の創出を両立する展開を進める。

FPD/PCB NEWS〜3月13日
 

ジャパンディスプレイ 東浦工場の建物をソニーセミコンダクタマニュファクチャリングに譲渡


 ジャパンディスプレイは、東浦工場(愛知県知多郡)の建物を2024年4月1日付けでソニーセミコンダクタマニュファクチャリング(SCK社)に譲渡すると発表した。同工場では、3月末でTFT-LCDの生産を終了する。

 また、4月から建物内に「東浦エンジニアリングセンター」を設置し、譲渡以降も設計や試作・解析等の事業活動を継続する。

FPD/PCB NEWS〜3月10日
 

SCREEN PE 大型基板対応直接描画装置をリリース

 SCREEN PEソリューションズは、大型基板やメタルマスクなどの高精細パターン形成用直接描画装置「Ledia 7F-L」を開発、4月から発売すると発表した。

 この装置は最大661×813mm基板に対応。また、微細化にともなう高アスペクト比のパターン形成にも対応しており、メタルマスクなど高細線化が進むさまざまな材料やアプリケーション用途で汎用性の高い装置となっている。

FPD/PCB NEWS〜3月9日
 

SCREEN 次世代パターン用直接描画装置の2μm対応モデルを開発

 SCREENホールディングスは、ICパッケージ基板やFOPLPなどに対応した次世代パターン用直接描画装置「LeVina」の2μm対応モデルを開発、7月から販売を開始すると発表した。

 2022年4月に発売した従来モデルにおける高速ステージやスキャンアライメント機能による高生産性を活用しつつ、光学系ユニットを刷新。露光波長を375nmとすることで、世界最高水準となる解像度2μmを実現した。これにより、従来ターゲットであるICパッケージ基板だけでなく、FOPLPや2.1D/2.3Dといわれるチップレットを実現する先端半導体パッケージへの活用が期待できる。

 また、露光波長を375nmにしたことによりドライフィルムレジストだけでなく、液状レジストの露光にも対応。405nm波長の従来モデルに追加してラインアップを拡充することで、材料やアプリケーションに応じて装置を選択することが可能になる。さらに、すでに405nm波長の従来モデルを導入しているユーザーも光学系ユニットを入れ替えることで375nm波長へ改造可能など、用途に応じたフレキシブルな生産ラインの構築に寄与する。
 

凸版印刷 持株会社TOPPANホールディングスへ移行

 凸版印刷は、10月に予定している持株会社体制への移行にあたり、持株会社の商号を「TOPPANホールディングス梶v、事業を継承する事業会社の商号を「TOPPAN梶vと「TOPPANデジタル梶vに決めたと発表した。

 新たな商号は凸版(トッパン)の名称は継承しつつ、グローバル企業として全世界で統一したブランドとして使用するため、英字でTOPPANと表記した。

FPD/PCB NEWS〜3月3日
 

名古屋大学 厚さ0.9nmのアモルファスシリカナノシートの合成に成功

 東海国立大学機構名古屋大学大学未来材料・システム研究所の山本瑛祐助教と長田実 教授らの研究グループは、従来は溶解させてから鋳型利用する界面活性剤をあえて溶かさずに層状固体のまま利用し、その隙間で合成したアモルファスシリカを剥離することにより、厚さ0.9nmのアモルファスシリカナノシートを合成することに成功した。

 従来、アモルファスシリカは一般的な合成手法である層状化合物の剥離によるナノシート合成が困難だった。今回の研究ではナノシートが安定分散したコロイド溶液として得られ、精密集積により1nmレベルで厚さを制御した極薄膜の構築にも成功した。

FPD/PCB NEWS〜3月2日
 

東北大、筑波大、NIMS、高エネルギー加速器研究機構、量子科学技術研究開発機構、東工大 μmサイズの微小な粉状結晶の電子構造測定に成功

 東北大学、筑波大学、物質・材料研究機構(NIMS)、高エネルギー加速器研究機構、量子科学技術研究開発機構、東京工業大学の共同研究グループは、マイクロメートル(μm)サイズに集光された放射光を用いて、これまで困難とされてきた微小な粉状結晶における電子状態の直接観測に成功した。

 具体的には、近年発見され2次元材料としての応用が期待されている層状半導体である菱面体硫化ホウ素(r-BS)の微小粉状結晶にμm程度に集光された紫外線をピンポイントで照射し、放出された電子のエネルギー状態をマイクロ集光角度分解光電子分光(マイクロARPES)装置を用いて精密に観測した。その結果、r-BSが異方的な有効質量を持つp型半導体であることを突き止めた。r-BSを用いたエレクトロニクスデバイスの開発に貢献するだけでなく、これまで計測困難だったさまざまな粉状材料や微粒子における物性研究へのブレークスルーとなる。

FPD/PCB NEWS〜3月1日
 

東大 光で動かす「電子の路線切替えスイッチ」を1分子で開発

 東京大学物性研究所の柳澤啓史特任研究員(研究当時:独Ludwig-Maximillians大学DFGプロジェクトリーダー)らの研究チームは、大きさが1nm程度のフラーレン分子を固体の上に配置し、そこに電子を通過させる際に光を照射することにより、フラーレンから放出される電子の位置を1nm以下のスケールで制御することに成功した。この成果は、光で動作する電子の分岐器をフラーレン1分子で作製できることを示す。

 さらに、約70年間未解明だった電子が1分子を通過するメカニズムについて近畿大学理工学部の鬼頭宏任准教授との共同研究により解明した。この結果、分岐器の機能は1分子の量子的な効果が基となり発現していることを理論的に解明した。

 光を固体に照射することで固体から電子が飛び出す現象を利用した電子の取り出し技術は、現在のコンピュータに用いられるスイッチの速度を1000倍から100万倍に上げるスイッチとして期待される。電子が飛び出す位置は10nm程度の精度で制御可能で、この技術により超高速スイッチを固体内に集積することができる。一方、より小さい領域での放出位置操作は超高速スイッチのさらなる集積化のために重要だが、その達成は技術的に困難だった。