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FPD/PCB NEWS〜3月31日
 

三菱ケミカル ファインケミカル事業を統合


 三菱ケミカルは、ファインケミカル事業の一部および関連事業を行うグループ会社2社を10月1日付でグループ会社である新菱(福岡県北九州市)に統合すると発表した。

 具体的には、三菱ケミカルのファインケミカル事業の一部(高純度中間体、精密素材など)、グループ会社である小名浜蒸溜(福島県いわき市)、MCCユニテック(青森県八戸市)を新菱に統合する。統合を通じて、それぞれが培った有機合成をベースとするファインケミカルに関する開発・製造技術を集約する。

FPD/PCB NEWS〜3月23日
 

出光興産と東工大 出光興産次世代材料創成協働研究拠点を発足


 出光興産と東京工業大学は、次世代材料の創成を目的として4月1日に「出光興産次世代材料創成協働研究拠点」を東工大すずかけ台キャンパス内に開設する。

 出光と東工大は、2000年代初頭より高分子材料分野を中心に幅広い領域で共同研究に取り組み、新規繊維やフィルム材料の開発をはじめとして成果を上げてきた。新設する出光協働研究拠点はこれまでの個別共同研究の枠を超え、「組織」対「組織」の連携により大型で総合的な研究開発を推進し、新たな価値創造を目指した次世代材料の創成と人材育成に取り組む。

 また、「東京工業大学オープンイノベーション機構」の支援のもと、高分子分野の基盤技術の強化・拡充と、次世代モビリティ・高速通信などの領域で社会変革を実現する革新的な技術開発に関する研究活動を行う。また、高分子以外の幅広い分野を含むテーマ探索も推進する。高分子関連分野では、高分子構造・物性、成形加工を専門とする東工大物質理工学院の鞠谷雄士教授と出光の代表共同研究員である末次義幸博士が組織を共同運営する。

FPD/PCB NEWS〜3月23日
 

大日本印刷 5G対応製品向け透明アンテナフィルムを開発

 大日本印刷は、第5世代通信規格(5G)に対応した透明アンテナフィルムを開発したと発表した。透明フィルム上に金属配線を超微細メッシュ(網目)状に形成したもので、5G対応製品の透明表面材に設置できるため、アンテナ設置場所に余裕のなかったモバイル機器や窓ガラスでも視認性を損なうことがない。

 金属材料の選択と形状設計により、メッシュを視認できない線幅にしてもアンテナに適したシート抵抗(2.5Ω/□)を実現した。2022年度に量産を開始し、2025年度に年間100億円の売上を目指す。

FPD/PCB NEWS〜3月23日
 

東洋紡 仏政府機関CEAと共同研究した有機薄膜太陽電池用発電材料を実用化


 東洋紡は、昨夏よりフランス政府機関CEAと共同研究していた有機薄膜太陽電池(OPV)用発電材料を実用化すると発表した。薄暗い室内で世界最高レベルの変換効率(25%)を実現するガラス基板製OPVセルや、軽くて薄いPETフィルム基板製OPVモジュールを試作。温湿度センサーや人感センサーなどのワイヤレス電源用途を中心に2022年度中の実用化を目指す。

 開発した材料はノンハロゲン溶媒にも容易に溶かすことができ、塗布むらが抑えられるため、個体差が少なく安定した発電が可能だという。

FPD/PCB NEWS〜3月19日
 

デンカ ポリビニルアルコール樹脂の製造合弁会社を子会社化


 デンカは、2010年4月に積水化学工業と共同出資で設立したポリビニルアルコール(PVA樹脂)メーカー「DSポバール梶vの積水化学保有全株式(49%)を買い取り、積水化学との合弁を解消すると発表した。

 PVA樹脂は水溶性、ガスバリア性、乳化性、生分解性、生体適合性などさまざまな特長を持つことから幅広い用途に使用でき、環境負荷低減をはじめとする社会的な課題に対応できる素材とされる。

FPD/PCB NEWS〜3月13日
 

ジャパンディスプレイ いちごアセットからの支援額が100億円増額


 ジャパンディスプレイ(JDI)は、独立系投資顧問会社いちごアセットマネジメントが支援額を最大100億円増額すると発表した。

 いちごは、まず504億円でJDIの優先株を引き受け筆頭株主となる予定。さらに、6月下旬以降に最大604億円を追加支援する。従来の最大支援額は504億円だった。

FPD/PCB NEWS〜3月12日
 

東大と産総研 高精細パターニングした電極をさまざまな表面に取り付けられるプロセスを開発


 東京大学、産業技術総合研究所、物質・材料研究機構の共同研究グループは、洗濯のりにヒントを得て、高精細にパターニングされた電極を有機半導体に取り付ける手法を開発したと発表した。

 洗濯のりの成分であるポリビニルアルコールが乾燥すると固まり、水に簡単に溶けることに着目。基板上で高精細パターニングされた電極をポリビニルアルコールなどとともに電極フィルムとして引き剥がし、半導体上に移し取る手法を開発した。さらに、1分子層(4nm)からなる有機半導体に金属電極を取り付け、半導体の機能を利用できることを実証した。取り付け先の制約は極めて少なく、曲面や生体などへの応用も期待できる。

FPD/PCB NEWS〜3月11日
 

シャープ TFT-LCDの特許権侵害で中国CHOT社らを米国で提訴


 シャープは、中国のTFT-LCDメーカーXianyang CaiHong Optoelectronics Technology(CHOT)、TPV Technology(香港)とその子会社、Vizio(米国)が特許権12件を侵害しているとして米国カリフォルニア州中央地区連邦地方裁判所に特許権侵害訴訟を提起した。特許権はPSA技術・高精細パネル技術を含む液晶パネルに関するもの。

 シャープは上記企業に対しTFT-LCD関連の特許権侵害を申し立てるとともに、侵害行為の差止命令・液晶パネル技術の無償使用や逸失利益に対する損害賠償を請求している。

FPD/PCB NEWS〜3月10日
 

NAGASEグループのInkron社 SCHOTT社、EV Group社、WaveOptics社とAR/MRウェアラブルディスプレイ用光学部品で協業


 NAGASEグループのInkron Oy(フィンランド)は、産業用ガラスメーカーSCHOTT社(ドイツ)、半導体製造装置メーカーEV Group社(オーストリア)、学部品メーカーWaveOptics社(英国)と協業し、拡張現実(AR)/複合現実(MR)ウェアラブルディスプレイ向け光学部品を共同開発する。

 協業対象は、AR/MRウェアラブルディスプレイの構成部品である光導波路の大量生産を可能にする300mmガラスウェハープロセスの開発。基板となるSCHOTT社の高屈折ガラス(屈折率1.9)、高屈折ガラスに適合するInkron社の高屈折ナノインプリントコーティング材(屈折率1.9)、EVG社のナノインプリントリソグラフィ(NIL)技術、そのNIL技術を利用して形成するWaveOptics社の光導波路構造を組み合わせて生産する。

FPD/PCB NEWS〜3月9日
 

三菱ケミカル 半導体関連事業強化のため情電・ディスプレイ部門に半導体本部を設置


 三菱ケミカルは半導体関連事業を強化するため、4月1日付で情電・ディスプレイ部門に半導体本部を設置し関連事業を集約すると発表した。同時に、グローバルなバーチャル組織として「MC Chemical Solution forSemiconductor」を立ち上げ、「MCSS」の統一ブランドのもと、海外の現地法人含め既存の組織・会社の枠にとらわれないスピーディな事業運営を行う。

 同社はこれまで情電・ディスプレイ部門内の各事業部や高機能化学部門において半導体製造に関連する製品やサービスを行ってきました。今回新設する半導体本部に移管・集約し一体的に運営することにより、事業基盤の強化とともに業界内での存在感の向上を図る。

FPD/PCB NEWS〜3月6日
 

大日本印刷 ディスプレイ表面に発生するぎらつき現象の光学測定原理を解明


 大日本印刷は、光の映り込みを防ぐ防眩フィルムを貼ったディスプレイ表面のぎらつき現象に関しこれまで比較困難だった異なる測定装置や測定条件においても信頼性の高い客観的データの取得に必要な光学測定原理を解明したと発表した。ぎらつき現象を定量的に比較・評価することが可能となり、防眩フィルムの開発効率を高めることができるという。

FPD/PCB NEWS〜3月4日
 

セイコーエプソン 広丘事業所のイノベーションセンターB棟が竣工


 セイコーエプソンは、2018年秋から建設していた広丘事業所(長野県塩尻市)内の新棟(イノベーションセンターB棟)が完成したと発表した。

 イノベーションセンターB棟は延床面積約3万9,634m2。1〜2階がインクジェットデジタル捺染機の試作・量産工場およびデジタル捺染ソリューションの展示エリア、3〜4階がオフィスエリアで、4月から稼動する予定。

FPD/PCB NEWS〜3月3日
 

応用物理学会 応用物理学会春季学術講演会を中止


 応用物理学会は、新型コロナウイルス感染の拡大を鑑み、3月12〜15日まで開催する予定だった「2020年第67回春季学術講演会」を中止すると発表した。

 なお、講演予稿集(DVD)は予定通り発行されるため、講演会での発表は成立するものと決定。これにともない、STELLA通信では後日、注目発表を予稿集ベースでレポートする予定。