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FPD/PCB NEWS〜5月31日


日本エレクトロプレイティング・エンジニヤース 表面処理薬液を用いたダイレクトパターニングめっき技術を開発

 TANAKAホールディングスは、田中貴金属グループのめっき事業を展開する日本エレクトロプレイティング・エンジニヤースが独自開発した表面処理薬液(感光性プライマー、コロイドキャタリスト)を用いて新たなダイレクトパターニングめっき技術を開発したと発表した。フォトレジストを用いずに100℃以下の低温プロセスで低抵抗配線がダイレクト形成できる。

 PETフィルムやガラスなど各種基板上に感光性プライマーを塗布・露光し、Auナノ粒子触媒を含むコロイドキャタリスト溶液に浸漬した後、任意の金属種の無電解めっき液に浸漬させることにより、線幅5μmという微細パターンを形成する。感光性プライマーへのAuナノ粒子触媒の自動吸着メカニズムによって、フォトレジストをレス化した。プロセス温度も100℃以下と低く、Auで3.3μΩcm、Cuで2.3μΩcmという低抵抗が得られる。


FPD/PCB NEWS〜5月26日


SCREEN FPD製造装置の子会社を設立し、FUKのディスプレイ後工程装置事業を取得

 SCREENホールディングスは、FPD製造装置などを製造・販売するSCREENファインテックソリューションズ(SCREEN FT)系列の子会社を設立し、この子会社がFUKの全事業を譲り受ける契約を締結したと発表した。

 SCREEN FTは、研磨洗浄装置やカバーガラス貼り合わせ装置など後工程装置を製品化しているFUKと2016年春に業務提携。以降、フレキシブルディスプレイ市場に向け幅広い装置ソリューションの提案を進めてきた。今回、SCREENFT系列の子会社「(株)SCREENラミナテックを設立し、この子会社がFUKからフレキシブルデバイス製造装置などのインテグレーションを含む全事業を譲り受けることで合意した。

 新会社はFUKのある奈良県御所市に設立。資本金は5000万円で、SCREENファインテックソリューションズが全額を出資。フレキシブルデバイス製造装置、タッチパネル製造装置、LCD製造装置、機能性フィルム製造装置の開発・設計・製造・販売を行う。


FPD/PCB NEWS〜5月25日


出光興産 中国に有機EL材料事業の現地法人を設立

 出光興産は、中国上海市に有機EL材料事業の現地法人「出光電子材料(上海)有限公司」を設立したと発表した。

 資本金は530万人民元(約9000万円)で、出光が全額を出資。新会社設立にともない、中国における有機EL材料のさらなる需要拡大に備え顧客対応の強化を図る。


FPD/PCB NEWS〜5月24日


JNC 台湾ディスプレイ技術センターが完成

 JNCは、台湾子会社「台湾捷恩智(JNC TAIWAN)」が建設してきた「ディスプレイ技術センター」が竣工したと発表した。

 JNCグループは2006年から台湾台南市で液晶材料を生産。今回、工場敷地内にディスプレイ技術センターを設置。従来からの液晶組成物開発機能と、関連会社で取り組んできたディスプレイ評価機能を統合し、液晶ディスプレイ関連材料の最適化や使用条件の提案を含め幅広いプロセスにおける技術サポートを行う。


FPD/PCB NEWS〜5月23日


シャープ μLEDディスプレイ事業の合弁事業化

 シャープは、次世代ディスプレイ技術であるμLEDディスプレイを開発する米eLuxに出資したと発表した。シャープが保有する関連特許を現物出資する形で資本参加する。

 eLuxがCyberNet Venture Capital、Advanced Optoelectronic Technology、Innoluxと共同で実用化を推進しているμLEDディスプレイ合弁事業に参画する。そして、μLEDディスプレイの早期事業化を図る。


FPD/PCB NEWS〜5月19日


ジャパンディスプレイとNHKメディアテクノロジー 8Kディスプレイをベースにしたライトフィールドディスプレイと次世代3D映像を開発

 ジャパンディスプレイ(JDI)とNHKメディアテクノロジーは、次世代映像に向けた共同研究開発成果として17型ライトフィールドディスプレイを開発したと発表した。

 共同研究ではJDIの高精細TFT-LCD技術を駆使し、8Kディスプレイをベースとした17型ライトフィールドディスプレイを開発。NHKメディアテクノロジーの高精細3D映像を組み合わせることによって見る視点によって異なった映像を表示し、実物を見ているかのような立体感のある映像が3D専用メガネレスで見ることができる。


FPD/PCB NEWS〜5月18日


JOLED 世界初の印刷方式4K有機ELDを開発

 JOLEDはRGB発光層を印刷法でパターニングした21.6型4K有機ELディスプレイを開発、サンプル出荷を開始したと発表した。まずは医療用モニター向けをはじめとして製品展開を進める。
 
  RGB発光材料を印刷で塗り分けるRGB印刷方式を採用するとともに、大画面に均一に一括塗布する設備技術・プロセス技術を開発。また、光取り出し効率が高いトップエミッション構造を採用した。

 同社は2015年1月、パナソニックとソニーの有機ELパネル技術を引き継ぐ形で発足。印刷方式による有機ELパネルの研究開発・量産性検証を進めてきた。


FPD/PCB NEWS〜5月17日


三菱ケミカル、NIMS 中国特許復審委員会が赤色蛍光体特許の有効性を認定

 三菱ケミカルと物質・材料研究機構(NIMS)は、両者が共有するLED用赤色蛍光体に関する中国特許(第ZL201110066517.7号)に関し中国・英特美光電(蘇州)有限公司(Intematix Suzhou lighting)が2016年11月に特許復審委員会に請求していた無効審判について同委員会が英特美光電の主張を全面的に退け特許の有効性を認めたと発表した。

 この特許は通称CASN、SCASNまたは1113蛍光体と呼ばれる窒化物系赤色蛍光体およびそれを用いたLED、照明器具、LCDバックライトなどを広くカバーする基本特許群のひとつ。CASNおよびSCASN蛍光体は高い輝度と信頼性からLED用として最も広く使用されており、三菱ケミカルが製造・販売している。


FPD/PCB NEWS〜5月11日


産総研と九大 次世代有機EL発光材料の発光メカニズムの謎を解明

 産業技術総合研究所(産総研)と九州大学(九大)は、次世代型有機EL素子の発光材料として注目される熱活性化遅延蛍光(TADF)を出す分子(TADF分子)の発光メカニズムを解明したと発表した。

 TADFは室温の熱エネルギーのアシストを受けて有機EL分子が放出する蛍光のことで、現在の有機ELに不可欠な希少金属が不要なため低コスト化、高効率化に有効とされる。TADF発光には分子の二つの励起状態が関わり、それらの状態間のエネルギー差ΔESTが室温の熱エネルギー近くまで小さいほど、発光効率が高いと考えられている。しかし、室温の熱エネルギーではTADFの発光が困難なはずの分子でも100%近い高効率を示す事例が報告されるようになり、発光メカニズムの詳細な解明が求められていた。

 今回、産総研が開発した先端分光技術を駆使し、九大が開発したさまざまなTADF分子の発光過程を調べることによりTADF発光メカニズムの詳細を解明し、発光効率を大幅に高める分子構造の特徴を突き止めたという。


FPD/PCB NEWS〜5月8日


三菱電機 タッチパネル搭載19型SXGA TFT-LCDをリリース

 三菱電機は、耐衝撃性や耐水滴性が求められる屋外用途向けとして投影型静電容量方式タッチパネルを搭載した19型SXGA TFT-LCDモジュールをサンプル出荷すると発表した。サンプル価格は18万5000円。

高感度・耐水滴性と多点検出を両立した制御回路の搭載により、高機能・高性能なタッチパネルを実現。厚さ5mmの保護ガラス上での操作のほか、最大10点までのマルチタッチ操作や、厚みのある耐熱手袋をはめた状態、水滴が付着した状態での操作などさまざまな環境下での使用に対応できる。


FPD/PCB NEWS〜5月1日


ジャパンディスプレイ ディスプレイ国際学会の「SID DISPLAY WEEK 2017」に出展

 ジャパンディスプレイは、5月21日から米Los Angeles Convention Centerで開催される「SID DISPLAY WEEK 2017」に参加し、シンポジウムで技術発表するとともに、ブースで技術展示を行うと発表した。

 SIDでは、コア技術である低温poly-Si TFT-LCDLTPSによるFULL ACTIVETMシリーズ、フレキシブルディスプレイ、高透過透明カラーディスプレイ、空中結像ディスプレイなどを展示。また、シンポジウムで4件の技術発表を行う予定。