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FPD/PCB NEWS〜3月31日


大日本印刷 蒸着成膜による産業用透明ハイバリアフィルムを開発

 大日本印刷は、フレキシブルな有機太陽電池や有機ELディスプレイなどの産業用途向けとして独自のCVD技術によってガスバリア膜を成膜した透明ハイバリアフィルムを開発したと発表した。

 水蒸気透過率は従来比1/10以下に当たる10-4g/m2/dayレベルを確保。また、透明性も高く、無色に近いため、ディスプレイなどの光学用途に適する。さらに、既存の透明バリアフィルム製造設備と量産技術を流用することにより生産性を高めた。


FPD/PCB NEWS〜3月30日


ミネベアとミツミ電機 経営統合し株式交換契約を締結

 ミネベアとミツミ電機は経営統合し、株式交換を行うことで正式契約したと発表した。
  ミネベアが存続会社となり、これにともないミツミの普通株式は効力発生日(2017年3月17日予定)に先立ち、2017年3月14日付で東京証券取引所市場第一部において上場廃止となる予定。


FPD/PCB NEWS〜3月22日


日立化成 銅張積層板製造子会社を完全子会社化

 日立化成は、子会社であるHitachi Chemical Electronic Materials(Hong Kong)Limitedおよび日立化成電子材料(広州)有限公司の株式25%をMTG Laminate(BVI)Limitedから取得し、3月18日付で両社を完全子会社化したと発表した。これにより、グループとして銅張積層板事業の事業基盤を一層強化する。

 日立化成は2011年11月、PCB用銅張積層板の製造会社である両社の持分比率を75%に引き上げ連結子会社にしていた。


FPD/PCB NEWS〜3月18日


LG Display 第5世代有機EL照明デバイス生産ラインを導入

 LG Displayは、亀尾工場に第5世代有機EL照明デバイスの量産ラインを導入すると発表した。

 新ラインは1000×1200o基板に対応。マザーガラス投入能力は1万5000枚/月と世界最大に当たる。2017年上半期に稼働を開始する予定。

 LG Displayは2015年12月にLG Chemicalから有機EL照明デバイス事業を移管された。


FPD/PCB NEWS〜3月17日


京セラ子会社 小型薄型パッケージを生産する京都綾部第3工場を建設

 京セラの100%子会社である京セラサーキットソリューションズ(KCS)は、京都綾部工場(京都府綾部市)の敷地内に第3工場を建設する。

 第3工場は地上2階建て延床面積2万5420m2。12月に完成、2017年春から稼働を開始する予定で、スマートフォンやタブレットPCといった通信機器向け小型薄型パッケージなどを生産する。

 なお、KCSは業務効率の向上と一層のシナジー追求を図るため、4月1日付で京セラに統合されることが決まっている。


FPD/PCB NEWS〜3月16日


ジャパンディスプレイ 事業構造改革により3.5世代ラインの稼働を停止

 ジャパンディスプレイは、事業構造改革を実施すると発表した。

 具体的には、茂原工場の第4.5世代生産ライン(a-Si TFT-LCD、低温poly-Si TFT-LCD)の稼働を12月で停止。また、東浦工場の第3.5世代ラインの一部(低温poly-Si TFT-LCD)も稼働を4月で停止する。


FPD/PCB NEWS〜3月15日


旭化成ケミカルズ 岡山・水島製造所の研究開発施設を集約・整備拡充

 旭化成ケミカルズは、水島製造所(岡山県倉敷市)内に新研究棟の建設を含め研究開発施設の集約・整備拡充を行うと発表した。

 これまで水島製造所内のB地区およびC地区に分散していた研究拠点をC地区に集約し、新研究棟を建設するとともに、C地区の既存研究開発施設を整備拡充する。第一期工事として地上6階建て延床面積5900m2の新研究棟および付帯施設を建設。2017年6月から運用を開始する予定。また、第二期工事として新研究棟に隣接する既存研究所建屋の改築および改造を行う。運用開始は2018年6月の予定。投資額は合わせて約30億円。


FPD/PCB NEWS〜3月14日


日立製作所 FPD製造装置事業を新会社に承継しポラリスに新会社の株式を譲渡

 日立製作所は、7月1日付でTFT-LCD製造装置事業を新設分割によって分社し新たに設立する新会社に承継するとともに、新会社の株式の大半をポラリス・キャピタル・グループが新たに設立した会社に譲渡すると発表した。LCD製造装置、有機ELパネル製造装置、実装・マイクロボール関連製造装置などの製造装置事業を分社化する。


FPD/PCB NEWS〜3月11日

ニコン 1.5μm解像度を達成した第6世代対応露光装置を発売


 ニコンは、FPD用第6世代対応露光装置「FX-68S」をリリースすると発表した。

 FX-68Sは従来のマルチレンズシステムを継承するとともに、高解像度化のために開発したi線投影レンズを搭載。また、大型プレートに対しプレート面の傾斜とその変化に対して焦点面を最適に追従させる画期的な補正システムを採用した。この結果、第6世代プレート(1500×1850 mm)で1.5μm(L/S)という高解像度を実現した。さらに、第6世代プレートで4スキャンを実現し、78プレート/hという高スループットを達成した。


AUO 2月の売上高は前年比27.5%減に

 AU Optronics(AOU)は、2月の売上高が前年同月比27.5%減、前月比15.3%減の205億7000万台湾ドルになったと発表した。TFT-LCDの出荷枚数は大型パネルが前月比9.5%減の707万枚、中小型パネルが2.4%減の1164万枚。


FPD/PCB NEWS〜3月10日

凸版印刷 リユース可能な電子ペーパーPOPを開発


 凸版印刷株は、屋内の光だけで駆動できリユース可能な店頭販促向け電子ペーパーPOPを開発したと発表した。試作したのは7.1型セグメント駆動電子ペーパーで、スーパーやドラッグストアなどの店頭販促向けPOPとして2016年度内にサンプル出荷する予定。

 電子ペーパーの白黒表示切替を応用し電子ペーパーをバックライトのように配置したPOPで、ソーラーパネルからの電力だけで駆動させることができる。屋内光だけで駆動可能なため、外部電源が不要で、表示情報も表面のフィルムを差し替えるだけで簡単に変更することができる。もちろん、メンテナンスフリーで繰り返し使用でき、設置場所には制約がない。


CPT 2月の売上高は前年比26.7減

 Chunghwa Picture Tubes(CPT)は、2月の売上高は前年同月比26.7%減、前月比18.4%減の27億9600万NTドルになったと発表した。出荷枚数は大型パネルが前年同月比47.1%減、前月比55%減の6万枚、中小型パネルが前年同月比7.5%増、前月比1.8%減の3184万枚。


FPD/PCB NEWS〜3月9日

大日本印刷とE Ink セールスプロモーション分野・セキュリティ分野で協業
電子ペーパー付きPOPやICカードを共同開発


 大日本印刷は、電子ペーパー大手のE Inkホールディングスと協業し、セールスプロモーション分野およびセキュリティ分野で協業し新製品を共同開発することで合意した。

 目に優しく省電力なE Inkの電子ペーパーを搭載したセールスプロモーション用製品やセキュリティ用製品を共同開発し、大日本印刷の販売網を通して日本国内に加え、東南アジアを中心にグローバル販売する。

 具体的には、セールスプロモーション用製品はE Inkの電子ペーパー「PRISM」を搭載した店頭POPをリリースする。PRISMは柔らかな色彩とグラデーション表現が容易なため、表示する色や模様を変化させてアイキャッチ効果や意匠性を高めることができる。また、省電力で電池駆動できるため、店頭のどこにでも設置できる。第1弾製品として、組み立てが簡単で省スペースで設置できる店頭POP「DNPかんたん組み立てPOP PaPaTPoP」シリーズにPRISMを搭載し発売する。

 他方、セキュリティ用製品ではNFC対応の非接触ICカードにE Inkの電子ペーパーを搭載した製品を発売する。表示内容はICカードがリーダーライターと通信する際にリーダーライターから供給される電力を使って書き換えるため、ICカードに電池を搭載する必要はない。


ユニチカ 高耐熱性ポリアミドフィルム「ユニアミド」の量産体制を構築

 ユニチカはフィルム事業を拡大するため、戦略製品のひとつである高耐熱性ポリアミドフィルムの製品ブランドを「ユニアミド」に決定したと発表した。

 ユニアミドは、従来フィルム化が困難とされていた高耐熱性の熱可塑性芳香族系ポリアミド樹脂を用いた2軸延伸ポリアミドフィルム。耐熱温加工温度180〜260℃と耐熱性が高く、ポリエステルフィルム並みの透明性を有する。もちろん、ポリアミド構造に由来する優れた化学的安定性を有しており、電気絶縁特性も1MHz以上の高周波領域で優れた特性を発揮する。

 今年1月に宇治事業所(京都府宇治市)の既存設備を改造し、量産体制を整備。すでにポリイミドフィルムの代替としてモバイル機器に採用されており、今後、FPC、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)が使用されている振動板、各種工程フィルムなどへ用途を拡大したい考え。


FPD/PCB NEWS〜3月8日


凸版印刷 白黒赤3色に表示切替可能なフレキシブル電子ペーパーディスプレイを開発


 凸版印刷は、白黒赤の3色に表示切替が可能なフレキシブル電子ペーパーディスプレイを開発したと発表した。2018年度の実用化を目指している。

 試作パネルは145.86mm(W)×15.26mm(H)で、表示部分の前面板にE Inkの3粒子系電気泳動型カラー電子ペーパー「Spectra」を採用。凸版印刷のプリンテッドエレクトロニクス技術によるフレキシブルTFTと組み合わせることにより、薄くて曲げることができる3色表示を実現した。白黒に加え、赤色にも表示可能なため、訴求したい部分を自在に強調でき、店頭の売価表示に最適としている。


FPD/PCB NEWS〜3月3日


産総研 世界最高水準の標準ガスバリアフィルムを開発

 産業技術総合研究所(産総研)は、粘土とポリイミドを原料とするガス透過性が小さいバリアフィルムを用いて水蒸気透過度10-6g/m2/dayレベルの標準ガスバリアフィルムを開発したと発表した。

 穴の開いたステンレス薄板に粘土を主成分とするバリアフィルム「クレースト」を穴をふさぐように熱プレスで隙間なく直接接合し、標準ガスバリアフィルムを作製した。この標準ガスバリアフィルムの水蒸気透過度はクレースト自体の水蒸気透過度と穴の面積から算出・設計でき、今回、標準的な試験条件である温度40℃、相対湿度90%条件で10-4〜10-6g/m2/dayの水蒸気透過度を示す3種類の標準ガスバリアフィルムを作製した。いうまでもなく、これらの水蒸気透過度は従来品の1/1000以下に当たる。標準ガスバリアフィルムを用いることにより得られる信頼性の高い水蒸気透過度測定は、有機ELディスプレイや有機太陽電池などに使われるハイバリアフィルムを評価する基準となるとしている。


FPD/PCB NEWS〜3月2日


九州大 有機EL素子の長寿命化と劣化メカニズムの解明に成功

 九州大学最先端有機光エレクトロニクス研究センター(OPERA)は、熱活性化遅延蛍光(TADF)材料を発光層に用いた有機EL素子において初期劣化を抑制し、連続素子寿命を大幅に向上させることに成功した。有機分子であるLiqを有機層界面に超薄膜で挿入することにより、初期発光強度が5%減少するまでの時間(LT95)を16倍に引き上げた。このため、モバイルディスプレイに必要とされる素子寿命を確保する目途がついたとしている。

 緑色発光を示すTADF材料(4CzIPN)を用いた有機EL素子では従来、LT95は85時間程度に留まっていたが、周辺材料の最適化に加え、新しい素子構造の導入により長寿命化に成功した。具体的には、有機層中にLiqを1.3nmの超薄膜の厚さで挿入することにより、発光層への電子と正孔の注入バランスを改善し、素子寿命を1300時間以上(従来比最大16倍)にまで伸ばした。これは、Liq層を挿入することにより素子中における電荷トラップ濃度が著しく減少したことが寄与していると考えられる。実際、熱刺激電流法の計測から、Liq層を挿入した素子で電荷トラップ濃度の著しい減少が確認できたという。


FPD/PCB NEWS〜3月1日


リコーインダストリアルソリューションズ 機能性フィルム用レーザーパターニング装置をリリース

 リコーインダストリアルソリューションズは、産業用レーザー加工機事業に参入すると発表した。第一弾製品として、タッチパネルに用いられるITO膜などの透明導電膜とAg引出電極を同時加工できるレーザーパターニング装置「RICOH LA-1100」をリリースする。


 従来、レーザーを用いた透明導電膜の加工は下地へのダメージが大きいため困難だったが、ピコ秒レーザー技術により下地へダメージを与えずに透明導電膜を加工できるようにした。このため、これまで個別工程で加工していたITO膜とAg引出電極を同時にパターニングすることができる。

 また、Roll to Roll対応のレーザーパターニング装置としては世界最小の設置面積を実現。業界最小の低消費電力ながら、1シート当たり50秒という高生産性を確保した。

 さらに、基材幅600mm(1500mmまでカスタム対応可)のロール状フィルムに対応。加工エリアを複数ピースに分割するステップ・アンド・リピート加工を採用することにより、ロールエンドまで連続的に処理できる。加えて、高いパルスエネルギー密度により基材への熱影響による損傷を最小限に抑制できるため微細加工が容易で、L/S=20μm/20μmのパターニング加工ができるようにした。