産業革新機構、ジャパンディスプレイ、ソニー、パナソニック 有機ELDの統合会社を設立

　 産業革新機構(INCJ)、ジャパンディスプレイ(JDI)、ソニー、パナソニックは有機ELディスプレイの量産開発加速・早期事業化を図るため、ソニーとパナソニックの有機ELD研究開発機能を統合し、新会社「�開OLED(ジェイオーレッド)」を設立することで最終合意した。

　2015年1月に設立する予定で、出資比率はINCJが75％、JDIが15％、ソニーとパナソニックがそれぞれ5％。開発に一定の目途が立った時点で本格量産を見据えたパイロットラインを構築するため、INCJとJDIからの追加出資を予定している。JOLEDは中型以上のタブレット・ノートPC、曲面性・視認性・薄型化が求められるサイネージなど、有機ELDの特徴が活かせるアプリケーション向けに製品開発を行っていく。

京セラ 有機基板事業を強化するため子会社2社を経営統合

　京セラは有機基板事業を強化するため、事業を展開する京セラSLCテクノロジー(KST)と京セラサーキットソリューションズ(KCS)を経営統合すると発表した。

　京セラは昨年末にKST京都綾部第2工場を建設し、今月より一部稼働を開始。2013年10月にはPCBメーカーであるトッパンNECサーキットソリューションズの全株式を取得し、KCSを設立。有機パッケージからマザーボードまで幅広い事業展開ができるようにした。

　今回の経営統合はKSTとKCSの経営リソースを集約し、これまでに培ってきた有機基板の設計・製造技術を相互活用するとともに、営業部門の一体化による商品提案力の強化や海外での拡販などに取り組むため。統合会社はKCSで、10月1日に経営統合する予定。

Innolux 第2四半期の売上高は前年同期比微減に

　Innoluxは、第2四半期売上高が前年同期比0.4％減の1110億6400万台湾ドルになったと発表した。TFT-LCD出荷面積は第1四半期比24.8％増の約790万m²、中小型パネル出荷金額は第1四半期比30％増の251億台湾ドルとなった。

6月のTFT-LCD出荷金額は前年比2％減

　NPD DisplaySearchは、6月のTFT-LCD出荷金額が前月比1％増、前年同月比2％減の68億6200万ドルになったと発表した。内訳は大型パネルが前年同月比3％減の59億2100万ドル、中小型が前年同月比3％増の9億4100万ドル。

　メーカー別では、LG Displayが前月比4％増、前年同月比12％増の20億200万ドルを出荷してトップ。2位のSamsung Displayは前月比1％減、前年同月比9％減の12億4900万ドル、3位のAU Optronicsは前月比1％減、前年同月比6％減の11億4000万ドルを出荷した。

シャープ 全光束8.3lmの中小型LCDバックライト用LEDを発売

　シャープは、全光束(明るさ)8.3lmの中小型LCDバックライト用LEDデバイス「GM4BN6F3S0A」を発売すると発表した。サンプル価格40円でサンプル出荷し、9月から量産する。

　青色LEDチップと赤色蛍光体および緑色蛍光体を組み合わせた3波長LEDで、NTSC比90％の色再現性を確保しながら、業界最高の全光束を実現した。また、従来品に比べ約3割小型化し、3mm幅のパッケージサイズに収めた。このため、LCDパネルへの搭載個数を増やすことができる。

ワイエイシー フェトンの全株式を取得して子会社化

　ワイエイシーは、レーザープロセス関連装置メーカーのフェトンを買収したと発表した。

　フェトンは資金繰りが悪化したため、今年1月に民事再生法を申請。同社のレーザープロセス技術を評価したワイエイシーが全株式を取得して子会社化することにした。株式取得額は2500万円。子会社化にともない、社名を「ワイエイシイフェトン�梶vに変更する。

携帯電話用有機ELDの製造コストが2年後にTFT-LCDを下回る見込みが

　NPD DisplaySearchは、携帯電話用アクティブマトリクス駆動型有機ELディスプレイの製造コストが今後2年でTFT-LCDを下回るとの予測を発表した。現在の製造コストはTFT-LCDに比べ10〜20％高いが、歩留まりの改善により、このアプリケーションでは2年以内にTFT-LCDの製造コストを下回ると予測している。

HannStar 6月の売上高は前年比30.8％減

　HannStar Displayは、6月の売上高が前月比2％減、前年同月比30.8％減の20億3700万台湾ドルになったと発表した。TFT-LCDの出荷枚数は大型パネルが前月比34.6％減の5万3000枚、中小型パネルが前月比3.3％増の3339万5000枚。

日本触媒 光学材料用アクリル樹脂プラントを増設

　日本触媒は、TFT-LCDなどに用いられる光学材料用アクリル樹脂「アクリビュア」の生産プラントを増設すると発表した。

　現在、姫路製造所に年産6000トンの生産能力を有しているが、新たに年産3000トンのプラントを増設する。完成は2016年4月の予定。

CPT 6月の売上高は前年比5.9％減

　Chunghwa Picture Tubes(CPT)は、6月の売上高が前月比0.3％増、前年同月比5.9％減の47億1800万台湾ドルになったと発表した。TFT-LCDの出荷枚数は大型パネルが前月比10.1％減、前年同月比7.4％増の16万枚、中小型パネルが前月比4.2％増、前年同月比2.8％減の4156万1000枚。

AUO 6月の売上高は前年比7.9％減

　AU Optronics(AUO)は、6月の売上高が前月比2.6％減、前年同月比7.9％減の340億9600万台湾ドルになったと発表した。TFT-LCDの出荷枚数は大型パネルが前月比5.5％減の942万枚、中小型パネルが21.4％増の1821万枚。

東京エレクトロンとApplied Materials 経営統合後の新会社名はEterisに

　東京エレクトロンと米Applied Materialsは、経営統合により誕生する新会社の社名を「Eteris(エタリス) 」に決定したと発表した。コンセプトはEternal innovation for societyで、新会社の原動力となる精神を具体化し経営統合の独自性を象徴するとしている。経営統合は2014年後半に完了する見込み。

田中貴金属 UV光だけで硬化可能なスクリーン印刷用Agペーストを開発

　田中貴金属工業は、紫外線(UV)だけで硬化可能なスクリーン印刷用Agペースト「UV700-SR1J」を開発した。

　基材上に回路をスクリーン印刷した後、UV光を10秒程度間照射することにより、室温状態でも瞬時に膜が硬化するようにした。また、電気抵抗率は10^-4Ω･cmと、フレキソ印刷用に用いられてきたUV硬化Agインクや熱硬化性Agペーストと変わらない導電性を実現。さらに、膜厚10μmでも硬化可能な高いUV透過性を確保した。

SEAJ 2015年度の日本製FPD製造装置販売高は6.5％増と予測

　日本半導体製造装置協会(SEAJ)は、日本製FPD製造装置の販売高予測を発表した。それによると、2014年度の日本製FPD製造装置販売高は2013年度の大型投資の反動により前年度比11％減の3100億円と予測。2015年度は中国で新規生産ラインが相次いで計画されているため、前年度比6.5％増の3300億円と予測している。

エプソン 高温poly-Si TFT-LCDがライカカメラの「ビゾフレックス」に搭載

　セイコーエプソンは、電子ビューファインダー用高温poly-Si TFT-LCD「ULTIMICRON」がライカカメラ社のレンズ交換式デジタルコンパクトカメラ「Tシステム」の電子ビューファインダー「ビゾフレックス」に採用されたと発表した。

　ビゾフレックスは、Tシステムのアクセサリーとして専用設計された電子ビューファインダー。これに搭載されるULTIMICRONは0.48型XGAパネルで、カラーフィルター方式によってカラー化するためカラーブレークアップ現象が生じることがない。

シチズンファインテックミヨタ 電子ビューファインダー用高精細TFT-LCDを開発

　シチズンファインテックミヨタは、従来製品に比べ解像度を1.5倍高めた世界最高解像度の電子ビューファインダー用高温poly-Si TFT-LCDを開発した。今夏にサンプル出荷し、2015年度内に量産する予定。

　精細な駆動回路の設計と液晶の高速化改善を行うことにより、0.5型でUXGA解像度を実現した。この結果、デジタル一眼レフカメラに要求される高精度なピント合わせが可能になり、光学式ファインダーの置換えとしても使用できる。また、3倍速駆動のため、フィールド・シーケンシャル方式特有のカラーブレイクアップも実用上問題ないレベルまで改善した。