栗田工業 中国のTFT-LCDメーカーから水処理プラントを連続受注

　栗田工業は、中国の大手TFT-LCDメーカー2社(重慶京東方光電科技有限公司および南京中電熊猫平板顕示科技有限公司)より水処理プラントを連続受注したと発表した。超純水を製造する超純水製造装置、排水リサイクル装置、排水処理装置を一括納入するもので、受注総額は約100億円。

　今回の受注は、アジアを中心とした海外での水処理プラント納入実績、水処理技術の総合力・アフターフォロー体制が評価されたもの。納入先となる工場では環境対策が求められており、産業排水を回収し新たな水資源として有効活用することにより排水の約75％をリサイクルできるという。

鴻海精密 LCD関連特許で東芝などを提訴

　電子機器の受託製造サービス大手の鴻海精密工業は、TFT-LCD関連特許を侵害されたとして東芝、三菱電機、船井電機などを米デラウェア州連邦地裁に提訴したと発表した。対象特許はスマートフォン、タブレット、テレビなどに使われているという。

昭和電工 東アジアやASEAN地域で半導体/FPD製造用高純度ガス事業を強化

　昭和電工は、アジア地区における半導体/FPD製造用高純度ガス供給体制の整備を完了したと発表した。

　中国では、浙江省にある生産子会社の高純度アンモニア生産設備を増強。さらに、従来のボンベ輸送に加え、ISOタンクコンテナによる輸送体制の整備を完了した。台湾およびシンガポールの物流拠点では、昨年末までに各種高純度ガスの備蓄用倉庫を増設。これらによって東アジアやASEAN各国への高純度ガスの販売を拡大する。

　高純度ガスは半導体、FPD、LEDなどの製造工程において酸化膜や窒化膜の形成、エッチング、クリーニング用途などで使用され、製造拠点が集積する東アジアを中心として需要が拡大している。

シャープ デザイン自由度を高めたフリーフォームディスプレイを開発

　シャープは、アプリケーションに応じてさまざまなディスプレイデザインが実現可能なフリーフォームディスプレイを開発したと発表した。

　IGZO-TFT技術と独自の回路設計手法により、さまざまな形状ニーズに対応できるようにした。具体的には、ゲートドライバを表示領域内にある画素内に分散配置することで狭額縁化。表示領域に合わせ自由な形状のディスプレイが設計できるようにした。

　この結果、車載用途ではスピードメーターとその他モニターを組み合わせたインパネが実現。また、円形ディスプレイを搭載したウェアラブル機器や浮遊感のある新しい映像体験を実現する大型モニター・デジタルサイネージなどにも応用可能となっている。

日本電気硝子とSaint-Gobain 有機EL照明デバイス用光取り出しガラス基板の合弁会社を設立

　日本電気硝子と仏Saint-Gobainは、有機EL照明デバイス用光取り出しガラス基板事業で提携し、合弁会社を設立すると発表した。EL発光の光取り出し効率を向上する内部光取り出し層(IEL：Internal Extraction Layer)を設けたガラス基板を生産する。

　日本電気硝子の能登川事業場内に合弁会社「OLED Material Solutions」を設立する。資本金は7億円で、日本電気硝子が60％、Saint-Gobainの日本法人であるサンゴバンが40％を出資する。合弁会社は年内に生産を開始する予定。

ルネサスエレクトロニクス LCDドライバIC子会社をSynapticsに売却

　ルネサスエレクトロニクスは、連結子会社であるルネサスエスピードライバ(RSP)の全株式を米Synaptics Incorporatedの子会社であるSynaptics Holding GmbHへ譲渡すると発表した。売却額は約485億円。RSPは中小型LCD用ドライバICメーカーで、Synapticsは買収によってモバイル端末向け事業を強化する考え。

Innolux 5月の売上高は前年比3.1％減

　Innoluxは、5月の売上高が前月比4.9％減、前年同月比3.1％減の363億2500万台湾ドルになったと発表した。TFT-LCDの出荷枚数は大型パネルが前月比2.5％増の1256万8000枚、中小型パネルが5.3％増の3018万3000枚。

AUO 5月の売上高は前年比8.6％減

　AU Optronics(AUO)は、5月の売上高が前月比6.2％増、前年同月比8.6％減の349億9400万台湾ドルになったと発表した。TFT-LCD出荷枚数は大型パネルが前月比5.1％増の996万枚、中小型パネルが14.5％増の1500万枚。

Tianma NLTとNLTテクノロジー 新たな3Dディスプレイを共同開発

　Tianma NLT AmericaとNLTテクノロジーは、クロストークと動画の視差効果を低減する新しい3Dディスプレイを共同開発した。NLTの3D画像処理エンジン「Truly Realistic 3D imaging」とTianma NLTの高密度3Dディスプレイ技術「Horizontally x Density Pixels」を組み合わせた3Dアイトラッキングシステムを採用。眼鏡フリーでも滑らかなリアル3D映像が得られる。

パナソニック タッチパネル用微細配線電極フィルムを開発

　パナソニックは、タッチパネル向けとして視認性と感度を両立した微細配線電極フィルムを開発したと発表した。電極材料に両面銅張PET材料を使用しており、配線の微細化に加え、配線の一括成形によりX面・Y面のフィルム位置精度を向上させることができる。

　両面銅張PET材料を用いることにより電極配線を一括形成。X面、Y面のフィルムの位置精度を±100μm以下に高めた。また、PETフィルムと銅の密着強度も7Nを確保した。さらに、ミニマム3μmというファインライン対応も実現した。