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FPD/PCB NEWS〜2月27日


日立化成とメルテックス 無電解めっき薬品の販売で協業契約

 日立化成とメルテックスは、日立化成のPCB用無電解めっき薬品と表面処理剤をメルテックスが日本国内で独占販売する協業契約(日立化成の既存ユーザーを除く)を締結したと発表した。

 契約により、メルテックスが有する日本、中国大陸、台湾地域、香港、東南アジアにおける幅広い販売網を活用し、日立化成のめっき薬品・表面処理剤の売上げ拡大を図る。また、高密度微細配線板製造技術に関しても新製品の共同開発なども視野に協業体制の拡充を図っていく予定。


FPD/PCB NEWS〜2月25日


1月のTFT-LCD市場は前年比15%減

 NPD DisplaySearchは、1月のTFT-LCD出荷金額が前月比10%減、前年同月比15%減の59億2100万ドルになったと発表した。大型パネルは前月比10%減、前年同月比13%減の50億5700万ドル、中小型パネルは前月比13%減、前年同月比26%減の8億6400万ドル。

 メーカーシェアは、LG Displayが前月比18%減、前年同月比14%減の16億6000万ドルを出荷してトップ。2位のSamsung Displayは前月比5%増、前年同月比15%減の12億5500万ドル、3位のAU Optronicsは前月比7%減、前年同月比6%増の10億4000万ドルを出荷した。


FPD/PCB NEWS〜2月24日


TI 超小型サイズのDLP Picoチップセットを発表

 米Texas Instruments(TI)は、0.3型HD DLP Pico chipセットを発表した。DLPデバイスでは最小サイズで、スマートフォン、タブレットPC、ウェアラブル情報機器などのモバイルアプリケーションで高精細(HD)プロジェクション表示が可能になる。

 従来製品に対し画素数を2倍に高精細化するとともに、消費電力を削減した。また、1秒間に1000回以上の高速スイッチングを実現した。


FPD/PCB NEWS〜2月19日


三菱化学と米California大学 世界最高移動度の高分子有機トランジスタを開発

 三菱化学と米California大学は、世界最高レベルのキャリアモビリティを誇る高分子有機トランジスタを共同開発したと発表した。同大学のHeeger教授によるデバイス作製技術、Bazan教授による高分子材料設計と合成技術、Nguyen教授によるデバイス解析技術を組み合わせ、23.7cm2/V・sという世界最高レベルの値を達成した。


FPD/PCB NEWS〜2月18日


山形大と宇部興産 印刷集積回路に応用可能なN型有機半導体を開発

 山形大学有機エレクトロニクス研究センターと宇部興産は、有機溶媒に溶解する新しいN型有機半導体材料を共同開発した。この材料を用いたN型有機トランスジスタを試作したところ、キャリアモビリティが3cm2/V・s以上に達し、かつ空気中で安定動作することが確認でき。このため、オール印刷プロセスで安価なフレキシブル有機集積回路の実用化が加速するとしている。

 従来のN型有機半導体は水や酸素によって有機半導体層内での電子移動が妨げられるため、今回、分子全体に強い電子受容性(電子の受け取りやすさ)を付与することにより高い安定性を実現した。なお、このN型有機半導体は宇部興産からサンプル供給する。


FPD/PCB NEWS〜2月17日


ジャパンディスプレイ 株式を上場

 ジャパンディスプレイ(JDI)は、東京証券取引所への上場にともなう募集株式発行・株式売り出しを決議したと発表した。

 新たに発行する株式は普通株式が1億4000万株、産業革新機構、ソニー、東芝、日立製作所の引受人による売り出し株式が2億1390万株、オーバーアロットメントによる売り出し株式が普通株式1800万株。


Innolux 2013年通年の売上高は前年比12.1%減

 Innoluxは、2013年第4四半期の売上高が前年同期比25%減の972億1900万台湾ドルになったと発表した。この結果、2013年通年の売上高は前年比12.1%減の4227億2900万台湾ドル、当期利益は50億9600万台湾ドルとなった。


FPD/PCB NEWS〜2月14日


北陸先端大 耐熱温度390℃超のバイオプラスチックを開発

 北陸先端科学技術大学院大学は、遺伝子組換えをした微生物から得られるシナモン類に光化学的手法を用いて世界最高耐熱性のバイオプラスチックを開発したと発表した。

 研究チームは、バイオプラスチック材料として堅い構造の天然物で香辛料の成分でもあるシナモン系分子に着目。シナモン系分子を多く生産する微生物を遺伝子組換えにより構築することでその生産性を証明した。さらに、光反応と高分子量化を行い、微生物由来のバイオプラスチックであるポリイミドを初めて作製することに成功した。

 このポリイミドは、従来報告されている最高耐熱の芳香族バイオポリエステルの305℃を大幅に上回る耐熱温度390〜425℃を達成。線熱膨張係数も40ppm/K以下と金属並みに低い。さらに、10GPaを超える高ヤング率、難燃性、細胞適合性、透明性、高屈折率、紫外線分解性も確認されている。


FPD/PCB NEWS〜2月13日


CPT 1月の売上高は前年比横バイに

 Chunghwa Picture Tubes(CPT)は、1月の売上高が前年同月比0.2%増、前月比6.5%減の46億1100万NTドルになったと発表した。TFT-LCD出荷枚数は大型パネルが前月比44.1%増の13万4000枚、中小型パネルが前月比21.3%減の3099万8000枚。



図1 半導体型CNT選択的合成プロセスのイメージ

産総研 半導体型SWCNTを選択的に合成する技術を開発

 産業技術総合研究所(産総研)は、最先端研究開発支援プログラム(FIRST)のプロジェクト「グリーン・ナノエレクトロニクスのコア技術開発」の一環として半導体型単層カーボンナノチューブ(SWCNT)を選択的に成長させる技術を開発した。CVD法でSWCNT薄膜を合成する際、合成前の金属触媒の状態を水蒸気によって調整することにより、最大98%という選択合成率が得られた。

 周知のようにCVD法でCNTを合成する場合、還元雰囲気において加熱された炉内で炭化水素を供給して基板上に担持された金属触媒微粒子の上にCNTを成長させる。今回、金属触媒微粒子の構造を炉内のガス雰囲気で調整する方法を考案した。すなわち、図1のようにFe触媒の微粒子に水分と水素の混合ガスを供給して触媒を調整し、混合ガス供給を停止した直後に炭化水素ガスを供給してSWCNT薄膜を合成する。この結果、最大で98%と高い選択率で半導体型SWCNTが合成できた。


図2 SWCNTトランジスタの伝導特性
左:ドレイン電流-ゲート電圧、右:オン電流-オン・オフ比プロットによる過去のCNTトランジスタとの特性比較

 今回の手法で合成されたSWCNT薄膜にはSWCNTのネットワーク構造が形成されている。従来技術で合成したCNT薄膜には金属型CNTが多く混ざっているため、トランジスタは回路のショートを防ぐために100μm程度のチャネル長が必要だったが、この半導体型SWCNTを選択成長させたSWCNTトランジスタは5μmという短チャネルでもON/OFF電流レシオ1万以上、キャリアモビリティ17cm2/V・sと高い特性を示した(図2)。

 


エプソン 0.38型SVGA高温poly-Si TFT-LCDがオリンパスのミラーレス一眼カメラに採用


▲OLYMPUS OM-D E-M10の電子ビューファインダー

 セイコーエプソンは、電子ビューファインダー向け0.38型SVGA高温poly-Si TFT-LCD「ULTIMICRON」がオリンパスイメージングが1月29日に発表したミラーレス一眼カメラ「OLYMPUS OM-D E-M10」に搭載されたと発表した。

 ULTIMICRONは、高透過率技術によりまぶしい日差しの下や夕闇の中でも高い視認性を確保するとともに、豊かな階調表現やボケ味を再現。また、カラーフィルター方式を採用しているため、動きの速い被写体撮影や流し撮りの際に他方式で発生しがちなカラーブレークアップ現象が発生しない。


FPD/PCB NEWS〜2月12日


東レ 塗布型CNT-TFTで世界最高レベルの移動度を達成

 東レは、塗布型として世界最高レベルのキャリアモビリティを誇る単層カーボンナノチューブTFT(CNT-TFT)を開発したと発表した。半導体純度を高めた単層CNTと独自開発した半導体ポリマーを複合化することにより、モビリティを13cm2/V・s、ON/OFF電流レシオを106に高めた。

 また、金属性CNTによる短絡確率を大幅に低下させることにより、素子間のバラつきを従来に比べ1/4にまで低減した。


FPD/PCB NEWS〜2月10日


AUO 1月の売上高は前年比10.5%増に

 AU Optronics(AUO)は、1月の売上高が年同月比10.5%増、前月比5.3%減の316億400万台湾ドルになったと発表した。TFT-LCD出荷枚数は大型パネルが前月比5.4%減の978万枚、中小型パネルが5.5%減の1209万枚。


FPD/PCB NEWS〜2月7日


東北大 液晶の電場配向に対する閉じ込め効果を観測

 東北大学の栗原和枝教授の研究グループは、独自開発した共振ずり測定法を駆使することにより、基板間距離13nm以下の空間に閉じ込められた液晶は電場により分子の向きを変えられないことを見い出した。

 基板表面間の距離を連続的に変えながら表面間の液体の特性を高感度で調べられる共振ずり測定法を開発。表面間距離をnmレベルで変化させながら液晶の配向および電場に対する応答を評価した。その結果、表面からの距離、または表面間の距離がある臨界値以下になると、電場などの外場により分子の向きが制御できなくなることがわかった。今回の研究成果は基礎科学としては“閉じ込め効果(固体壁により分子の動きが制限される効果)”の理解につながると期待され、応用面ではLCDデバイスの微細化の限界を知るうえで重要な成果としている。