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FPD/PCB NEWS〜9月27日


シャープ ノートPC用4K2K IGZO-TFT-LCDのサンプル出荷を開始

 シャープは、ノートPC向けとして4K2K(3840×2160)解像度の15.6型IGZO-TFT-LCDのサンプル出荷を開始した。2014年2月から亀山第2工場で量産する予定。

 IGZO技術の採用により光透過率を高めて低消費電力化。また、静止画の表示時にLCD駆動電力が抑えられるようにした。もちろん、ペン入力ができるタッチパネル対応の設計も可能となっている。


大日本スクリーン製造 SOKUDOを完全子会社化

 大日本スクリーン製造はコーター&デベロッパーメーカーのSOKUDOの株式を追加取得し、完全子会社化したと発表した。

 SOKUDOは2006年7月、大日本スクリーン製造のコーター&デベロッパー(塗布・現像装置)事業部門を分割する形で設立された会社で、米Applied Materialsとの業務・資本提携により当初の3年間を共同支配企業(株式保有率:大日本スクリーン52%、Applied48%)として運営されてきた。その後、2009年6月末に大日本スクリーンはSOKUDOの株式を追加取得し、株式保有比率を81%に高めて子会社化。今回、残りの株式19%を取得して完全子会社にした。


FPD/PCB NEWS〜9月26日


富士フイルムとimec サブμmオーダーのパターンが形成可能な有機半導体用フォトレジスト技術を開発


▲OLEDのパターニング写真

 富士フイルムと欧州の半導体研究機関imecは、サブμmオーダーのパターンが形成可能な有機半導体用フォトレジスト技術を開発した。

 富士フイルムの有機化学合成技術により材料設計したフォトレジストに、富士フイルム・imecの半導体プロセス技術を融合させたもので、有機半導体材料へのダメージなしで大型基板上にサブμmオーダーのパターンが形成できる。既存のi線露光装置で露光できるため、新たな設備投資は不要である。

 両社はこの技術を用いて有機フォトディテクタ(OPD)と有機発光ダイオード(OLED)を作製、その動作を実証した。具体的には有機半導体材料をパターニングし200×200μmサイズまでの微細な受光素子を形成したOPDを作製。パターニング後も特性が劣化せずに動作することを確認した。また、OLEDは有機半導体材料をパターニングして20μmピッチの発光素子を形成。均一な発光が得られることを確認した。


8月のTFT-LCD出荷金額は前年比13%減

 NPD DisplaySearchは、8月のTFT-LCD出荷金額が前月比6%増、前年同月比13%減の70億1600万ドルになったと発表した。このうち大型パネルは前月比6%増、前年同月比16%減の59億1800万ドル、中小型パネルは前月比4%増、前年同月比8%増の10億9800万ドルだった。

 メーカー別では、LG Displayが前月比4%増、前年同月比12%減の19億9000万ドルを出荷してトップ。2位のSamsung Displayは前月比9%増、前年同月比22%減の13億7800万ドル、3位のAU Optronicsは前月比23%増、前年同月比4%増の12億3900万ドルを出荷した。


FPD/PCB NEWS〜9月25日


三菱化学とパイオニア 塗布型有機EL照明モジュールのサンプル出荷を開始


  三菱化学とパイオニアは、発光層を塗布プロセスで成膜した世界初の発光層塗布型有機EL照明モジュール(白単色型)のサンプル出荷を開始した。2014年1〜3月をメドに量産出荷する予定。

 サンプル出荷する有機EL照明モジュールは三菱化学が独自開発した塗布材料を使用し、従来の発光層蒸着型に比べ製造コストを1/5〜1/10に低減。寿命も本格量産時には3万時間(@2000cd/m2時、LT70)と従来比4倍に高める予定だ。


NECとTASC 印刷CNTトランジスタで世界最高の動作速度を実現

 NECと単層CNT融合新材料研究開発機構(TASC)は、印刷カーボンナノチューブ(CNT)薄膜トランジスタ(印刷CNT-TFT)を高速動作させた際の寄生成分を低減するとともに出力電流を増大し、電子機器の制御回路への応用可能な動作速度500kHzを実現したと発表した。曲げられる大型ディスプレイや多数のセンサーを搭載したシートなど新しいデバイスへの応用が期待できるという。

 具体的には、これまでのTFTでは電極同士の重なりが生じてしまい、その部分での寄生成分がトランジスタの出力電流を大きく上回ってしまうため、数十kHzを超える高速動作が困難だった。NECは極細印刷が可能なスーパーインクジェット印刷法により極細電極を形成することにより電極同士の重なりをミニマム化。寄生成分を一般的な印刷トランジスタの1/10以下に低減させた。

 また、CNTインクを製造する過程でCNTの中から半導体性CNTのみを取り出す半導体金属分離を行う際、CNT純度を98%に向上。さらに、分離に使用した溶液中に含まれる添加剤(CNTの分散安定剤)除去法を開発し、CNTインクにおける添加剤の含有量を1/50に低減した。この結果、従来よりも高い導電率を示すCNT薄膜が得られ、出力電流の高い印刷CNT-TFTが作製可能となった。


FPD/PCB NEWS〜9月24日


Samsung DisplayとLG Display FPDの特許訴訟で和解


  Samsung DisplayとLG Displayは、それぞれが提起したTFT-LCDと有機ELディスプレイ関連特許訴訟および特許無効に関する提訴を取り下げることで合意した。

 LG DisplayはSamsung Displayに対し2012年9月、有機ELDの特許侵害禁止と損害賠償訴訟を提起。対するSamsungはLG Displayに対して同年12月にTFT-LCD特許侵害禁止と損害賠償訴訟を提起していた。


東京エレクトロンと米Applied Materialsが経営統合

 東京エレクトロンと米Applied Materialsは、2014年に経営統合することで合意したと発表した。統合持株会社をオランダに設立し、東京エレクロン1株に対し持株会社の3.25株を、Applied1株に対し持株会社の1株を交付する三角合併方式を採用する。

 持株会社の会長には東京エレクトロンの東哲郎会長兼社長、最高経営責任者(CEO)にはAppliedのゲイリー・ディッカーソンCEOが就任する予定。東京エレクトロン株とApplied株は上場廃止となり、統合持株会社が東京証券取引所と米ナスダック市場に上場する予定。


FPD/PCB NEWS〜9月20日


テレビ用有機ELD向けバックプレーンへの設備投資が拡大

 NPD DisplaySearchは、今後、テレビ用アクティブマトリクス有機ELディスプレイ用バックプレーンに対する設備投資はLCD用よりも高い成長率になるという予測を発表した。とくに酸化物TFTへの設備投資が急速に伸びると予測している。


FPD/PCB NEWS〜9月19日


産総研 ダイヤモンド電子放出デバイスの高性能化のカギを理論的に解明

 産業技術総合研究所(産総研)は、第一原理計算による電子ダイナミクスのシミュレーションにより、化学修飾されたダイヤモンド表面における電子の電界放出特性の違いを調べた結果、従来から電界放出の高効率化に効果があると考えられていた負の電子親和性(Negative Electron Affinity:NEA)だけが必ずしも有効ではなく、表面化学修飾により電子のポテンシャルが表面からの深さに対して単調に変化せず増減を繰り返す複雑な構造を持っていることが電界放出特性に大きな影響を及ぼすことを突き止めた。

 ダイヤモンド表面を化学修飾する際の電界放出特性と化学安定性の向上を目指す実験的な研究や電子放出デバイスの応用研究を加速することが期待されるという。


FPD/PCB NEWS〜9月18日


シャープ 第三者割当と公募増資を発表

 シャープはデンソー、マキタ、LIXILに対する第三者割当による新株式発行を行うとともに、新たに公募増資を行うと発表した。

 第三者割当増資はマキタが100億円、建材大手のLIXILが50億円、デンソーが25億円を出資する。公募増資と合わせて調達する最大1489億円はすべて設備投資に充て、TFT-LCD事業には860億円を投ずる。


FPD/PCB NEWS〜9月17日


JX日鉱日石金属 高強度の銅合金箔の販売を開始

 JX日鉱日石金属は銅合金箔としては世界最高レベルの引張強度1400N/o2を有するチタン銅箔を開発、製造・販売を開始したと発表した。

 圧延銅箔と高強度銅合金の製造技術を組み合わせることにより、高強度でありながら、高い板厚精度を有する30μm厚のチタン銅箔を開発した。倉見工場にチタン銅箔の溶解鋳造・熱間圧延・熱処理・圧延・スリットまでの一貫製造ラインがあり、短納期製造体制ならびに品質保証体制を確立したとしている。


FPD/PCB NEWS〜9月12日


Innolux 8月の売上高は前月比4%増

 Innoluxは、8月の売上高が前年同月比25.6%減、前月比4%増の330億4300万NTドルになったと発表した。TFT-LCD出荷枚数は大型パネルが前月比2.3%減の1150万枚、中小型パネルが2.2%減の3320万枚。


FPD/PCB NEWS〜9月11日


2016年には酸化物TFTの生産能力が低温Poly-Si TFTを凌駕

 NPD DisplaySearchは、2016年に酸化物TFTの生産能力が低温Poly-Si TFTを上回るという予測を発表した。

 低温Poly-Si TFTの生産能力は2013年時点で900万m2。2016年には1800万m2にまで増加する見通し。他方、酸化物TFTの生産能力は2013年で350万m2だが、2016年には1900万m2まで増加すると予測している。


FPD/PCB NEWS〜9月10日


CPT 8月の売上高は前年比22%増に


  Chunghwa Picture Tubes(CPT)は、8月の売上高が前年同月比21.9%増、前月比6.5%増の54億台湾ドルになったと発表した。TFT-LCDの出荷枚数は大型パネルが前年同月比45.6%増、前月比45.9%増の17万8000枚、中小型パネルが前年同月比22.8%増、前月比13.3%増の5221万500枚。


FPD/PCB NEWS〜9月9日


TI 超小型機器に最適なDLP Picoチップセットを発売

 米Texus Instrumentsは、次世代スマートフォン、タブレット、デジタルカメラ、ウェアラブルデバイス向けとして高輝度と高解像度を両立した「DLP Pico 0.2"TRP」を発売すると発表した。

 0.2"TRPチップセットは消費電力を最大50%低減するとともに、フレーム間で最大100%の輝度向上を実現。さらに、先行製品に比べ解像度を倍増させた。


FPD/PCB NEWS〜9月4日


東芝 米国大手家電量販店からのTFT-LCDの独占禁止法違反判決で勝訴

 東芝は、米国の大手家電量販店Best BuyからTFT-LCDの独占禁止法違反行為によって損害を被ったとして訴えを提起されていた裁判で、連邦地方裁判所(カリフォルニア州北部地区)が独禁法違反行為はなかったとする陪審評決が出されたと発表した。東芝は米国でのTFT-LCD事業で一切の違法行為はなく、今回の陪審評決は主張が正当に評価された結果とコメントしている。