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FPD/PCB NEWS〜6月27日


シャープ 中国電子信息産業集団有限公司とTFT-LCD事業で業務提携

 シャープは、中国電子信息産業集団有限公司とTFT-LCD事業で業務提携すると発表した。

 シャープは、南京市と南京中電熊猫信息産業集団有限公司(CECパンダ)が設立したTFT-LCD事業会社「南京中電熊猫液晶顕示科技有限公司」より第6世代TFT-LCD生産プロジェクトを受注し、2011年5月から量産をスタート。このプロジェクト受注時に、CECパンダの親会社である中国電子信息産業集団有限公司(CEC)と第8世代TFT-LCD生産の合弁事業を協議することにしていた。

 今回の業務提携はこうした流れを受けたもので、シャープはCECに高精細TFT-LCDパネルならびにモジュール技術を供与するとともに、第8.5世代工場を合弁会社として設立する。量産開始は2015年以降で、おもにテレビ用とモニター/ノートPC/タブレット用パネルを生産する予定。なお、シャープはこの工場が生産した高付加価値パネルを購入する権利を有する。


FPD/PCB NEWS〜6月25日


シャープ Qualcommからの第2回目の第三者割当増資払い込みが完了

 シャープは、米Qualcommによる第2回目の第三者割当増資払い込みが行われたと発表した。増資額は約59億円で、昨年12月の第1回分と合わせQualcommの出資総額は約108億円となり、出資比率は3.53%に上昇した。

 第三者割当増資にともない、シャープはQualcommの子会社であるPixtronixとのMEMSディスプレイ共同開発を加速する。


FPD/PCB NEWS〜6月24日


住友化学 高分子有機ELDをIJ法で作製する技術を開発

 住友化学は、370×470mmガラス基板を用いて解像度423ppiの有機ELディスプレイをインクジェットプリンティング法で作製する技術を開発した。

 同社は、従来からIJ法による高分子有機ELD製造技術の開発に取り組んできた。今回、IJヘッドやインクの特性などを最適化し液滴を微細化。また、アルバックからIJ装置、コニカミノルタから高精細用IJヘッドに関する協力を得て、ガラス基板上に有機EL材料を高精度で形成することに成功した。


FPD/PCB NEWS〜6月20日

エプソン 高温Poly-Si TFT-LCDがオリンパスの電子ビューファインダーに採用

 セイコーエプソンは、電子ビューファインダー用高温Poly-Si TFT-LCD「ULTIMICRON」がオリンパスイメージングが6月下旬に発売する電子ビューファインダー「VF-4」に搭載されたと発表した。

 ULTIMICRONは、1枚のLCDパネルでフルカラー表示が可能なマイクロディスプレイ。十分な明るさとピントが確認できる微細さがあるため、豊かな階調表現や自然なボケ味を再現できる。また、カラーフィルター方式の採用により、フィールドシーケンシャル方式で発生しがちなカラーブレークアップ現象が発生しないのも特徴。

 今回、オリンパスの最上級電子ビューファインダー「VF-4」に搭載されたULTIMICRONは、2013年1月に量産を開始した0.48型XGAパネルで、見やすく高性能な電子ファインダーの実現に貢献しているという。


新日鉄住金化学と分子科学研究所 ナノスケールで構造制御された新規炭素系機能材料を開発

 新日鉄住金化学と分子科学研究所は、ナノスケールで構造制御された多孔質炭素材料「エスカーボン」を共同開発することに成功した。

 エスカーボンは、アセチレン炭素(C≡C)と金属原子が結合した金属アセチリドを前駆体として創成したメソポーラスカーボンナノデンドライト(MCND)と称されるナノスケールで構造制御された新規炭素系機能材料。グラフェンシートで仕切られた細孔を持つナノ樹状体(デンドライト)構造により、高い導電性、耐久性、ガス拡散性を有する。今後、各種用途向けにサンプルワークを展開するとともに、量産化技術を確立する予定だ。


FPD/PCB NEWS〜6月14日


カネカ 子会社のOLED青森に面蒸着方式の有機ELパネル量産実証設備を増設

 カネカは面蒸着技術を取り入れた有機ELパネル量産実証設備を100%子会社であるOLED青森(青森県上北郡六ヶ所村)に増設、稼働を開始したと発表した。既存設備はポイントソースおよびリニアソースによる蒸着方式を採用していたが、量産可能な設備としては世界で初めて面蒸着方式を採用した。

 既存設備に比べ面内膜厚分布を5%から3%以内に抑制するとともに、材料使用効率を約5%から20%強へ向上。ランニングコストを約40%に削減できる。今後、1m四方相当の大面積蒸着装置も導入する予定だ。


FPD/PCB NEWS〜6月13日


CPT 5月の売上高は前年比54%増に

 Chunghwa Picture Tube(CPT)は、5月の売上高が前年同月比54.5%増、前月比24.7%増の56億4400万NTドルになったと発表した。大型TFT-LCDの出荷枚数は前年同月比20.7%減、前月比17.6%減の16万9000枚。


FPD/PCB NEWS〜6月12日


日本ゼオン 熱可塑性透明樹脂シクロオレフィンポリマー用の原料モノマー生産能力を増強

 日本ゼオンは、水島工場(岡山県倉敷市)における熱可塑性透明樹脂シクロオレフィンポリマー(COP)用原料モノマーの生産能力を増強する。

 COPの原料であるモノマー(ジシクロペンタジエン誘導体)の生産能力をCOPの生産能力31000トン/年と等しくする。 2013年度中に着工、2014年8月の稼働を目指す。


FPD/PCB NEWS〜6月11日


Innolux 5月の売上高は前年比5.2%減

 Innoluxは、5月の売上高が前月比8.4%減、前年同月比5.2%減の374億7000万台湾ドルになったと発表した。TFT-LCD出荷枚数は大型パネルが前年同月比7.6%増の1314万4000枚、中小型パネルが18.8%増の3915万6000枚。


FPD/PCB NEWS〜6月10日


AUO 5月の売上高は前年比22%増

 AU Optronics(AUO)は、5月の売上高が前年同月比22%増の383億台湾ドルになったと発表した。TFT-LCDの出荷枚数は大型パネルが前月比11%増の1051万枚、中小型パネルが2.5%減の1178万枚。


FPD/PCB NEWS〜6月7日


シャープ Qualcommからの2回目の出資が24日に決定

 シャープは、米Qualcommからの2回目の出資59億円の払い込み日が6月24日に決定したと発表した。この結果、第1回目と合わせた第三者割当増資が完了。シャープはQualcommの100%子会社である「Pixtronix」とMEMSディスプレイの共同開発を加速する。


FPD/PCB NEWS〜6月4日


ジャパンディスプレイ 第6世代低温Poly-Si TFT-LCD生産ラインで量産を開始

 ジャパンディスプレイは、茂原工場(千葉県茂原市)に新設した低温Poly-Si TFT-LCD生産ラインで量産を開始した。第6世代(1500×1850mm)ガラス基板に対応した世界最大クラスの生産ラインで、ハイエンドのスマートフォンやタブレット用パネルを生産する。

  新ラインは2012年4月に他社から購入したテレビ用TFT-LCDラインを中小型TFT-LCD用に転換したもの。クリーンルームは3階構造、建屋面積は約20万1000m2。ライン取得から約1年という異例の早さで立ち上げを実現した。まずはマザーガラス投入能力約2万4000枚/月でスタート。最終的には約5万枚/月にまで生産能力を増強する。設備投資額は総額で約2000億円。


FPD/PCB NEWS〜6月3日

ジャパンディスプレイ Nanox Philippinesの株式81%を取得

  ジャパンディスプレイは、ナノックスよりNanox Philippinesの株式の81%を取得したと発表した。この結果、ナノックスの持株比率は19%となった。

  これまでジャパンディスプレイはNanox PhilippinesにTFT-LCD生産の後工程を生産委託してきたが、今後は第6世代生産ライン稼働によるTFT-LCDの生産増強に対応した後工程拠点としてNanox Philippinesを追加し、さらなる生産能力の増強と競争力強化を図っていく。


三菱化学とパイオニア 有機EL照明パネル販売会社を設立


▲発光層塗布型有機EL照明パネル

 三菱化学とパイオニアは、6月3日付けで有機EL照明パネル販売会社「MCパイオニアOLEDライティング梶vを設立した。三菱化学とパイオニアの有機EL照明パネルの販売・マーケティング機能を統合することにより、有機EL照明パネルの用途開発・市場開拓を加速する考え。

 資本金は1億5000万円で、両社が50%ずつを出資。7月1日から有機EL照明パネル・モジュールを販売する。また、新たに開発した発光層塗布型有機EL照明パネルについても今秋からサンプル出荷を開始する予定。


昭和電工 マイクロ波を活用したAg&カーボンハイブリッドインクを開発

 昭和電工はマイクロ波加熱によって電子回路を形成する印刷技術を開発、電子回路形成用導電性インク(Agとカーボンハイブリッドインク)とインク焼成装置を製品化すると発表した。子会社の昭光通商を通じてインク焼成装置を販売するとともに、Ag&カーボンハイブリッドインクをサンプル出荷する。

 マイクロ波加熱は金属性物質である導電性インクがスパーク(火花放電)を発生させることが課題となっていたが、昭和電工、東京工業大学、産業技術総合研究所はマイクロ波の磁場と電場を分離し、それぞれで単独加熱することによりスパークの発生を抑制することに成功。これにともない、昭和電工はマイクロ波加熱に最適なAgとカーボンのハイブリッドインクを開発した。具体的には、相変化を起こさないカーボン粒子をAg粒子に添加。この結果、マイクロ波で加熱しても導電性に大きな変化が生じず、均一に焼成することが可能になった。