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FPD/PCB NEWS〜6月30日


日立ディスプレイズ IPSアルファの経営権をパナソニックに譲渡

 日立ディスプレイズは子会社のテレビ用大型TFT-LCDメーカー「IPSアルファテクノロジ」の経営権をパナソニックに譲渡するため、6月30日付で「蟹PSアルファ支援会社」を設立した。これにともない、IPSアルファ支援会社はIPSアルファテクノロジの全株式50.02%を取得した。

 同時に、日立ディスプレイズはIPSアルファ支援会社の株式94%をパナソニックに、残り6%の株式を日立製作所に譲渡した。

 この結果、パナソニックは実質的にIPSアルファの株式47.02%を取得することになり、保有済みの株式44.98%を加えることにより実質的に92%の株式を取得する。


富士フイルム FPC実装用キャリアを発売

 富士フイルムは、フレキシブルプリント基板(FPC)に電子部品を実装する工程で基板を搬送する基板実装用キャリア「PROLEADER」を発売する。


▲PROLEADERの粘着面に貼り付けたFPC
基板を剥が している様子

 PROLEADERは、部品実装時にFPC基板をキャリアに固定して反りやズレを防ぎ、繰り返し利用が可能な搬送用機材。粘着面に貼り付けたFPCの全面をしっかりと固定することにより、実装時におけるFPCの反り、タワミ、ズレを防ぐ。一方、実装後は簡単にFPCを剥がせるため、剥離時にFPCが変形せず平坦性が維持できる。これらにより、FPCの歩留まりを改善することができる。

 また、耐熱性に優れるため、リフロー実装など260℃の高温下で使用しても粘着材の構造や状態が安定しており、粘着力を維持。さらに、耐薬品性も高いため、洗浄時に粘着面をアルコールなどの有機溶剤で拭いて洗浄でき、粘着性能を回復させることができる。

 同社はすでに一部製品のFPC実装工程に導入済みで、作業時間の短縮、不良品発生率の低下など生産効率が改善できることを確認。テスト導入したFPC実装メーカーでも歩留まり向上効果が出ているという。


キヤノン トッキを完全子会社化

 キヤノンは、10月1日付で株式交換によりトッキを完全子会社化すると発表した。

 株式交換比率はキヤノン1株に対しトッキ0.12株を割り当てる。これにともない、トッキは9月28日付で大阪証券取引所JASDAQ市場における上場を廃止する。キヤノンは完全子会社化により、トッキの中核事業である有機EL/太陽電池用製造装置事業をさらに強化する。


FPD/PCB NEWS〜6月29日


大型TFT-LCDの価格下落が続き今年に入って最低水準に


▲大型TFT-LCDの価格推移(単位:USドル) 出所:Displaybank

 Displaybankは、大型TFT-LCD(9型以上)価格が下落し、6月は2010年に入ってから最低水準にまで落ち込んだと発表した。

 4月下旬以降、下落が続いていたモニター用パネルは前月比3〜4ドル下落。ノートPC用パネルも前月比1〜2ドル下落し、15.6型ワイドXGAの価格は3ドル下落の58ドルとなった。また、テレビ用パネル価格も下落し、32型ワイドXGAは前月比3ドル安の199ドル、42型ワイドUXGAも5ドル安の325ドルに下落した。

 欧州経済危機と中国の緊縮政策の影響により市場の冷え込みに不安感を抱いているセットメーカーが7月も在庫調整を行うとみられるため、大型TFT-LCDの価格下落はしばらく続くと予測している。


FPD/PCB NEWS〜6月28日


5月の大型TFT-LCD出荷枚数は前月比7.3%増の5834万枚


▲大型TFT-LCDの出荷枚数推移(単位:100万枚) 出所:Displaybank

 Displaybankの発表によると、5月の大型TFT-LCD(9型以上)出荷枚数は前月比7.3%増の5834万枚、出荷金額は1.8%増の71億8000万ドルとなった。

 ノートPC用、モニター用、テレビ用パネルとも前月に比べ出荷枚数を伸ばした。なかでもノートPC用パネルは米AppleのiPad用9.7型のほか、10.1型、14型、17.3型パネルの好調により前月比14.7%増の2140万枚を出荷した。一方、モニター用パネルは前月比3.4%増の1872万枚、テレビ用パネルは3%増の1735万枚。

 メーカー別でみると、数量ベースではLG Display(LGD)がシェア24.2%でトップ。2位はSamsung Electronicsでシェア22.6%、3位はAU Optronics(AUO)でシェア17.5%、4位はChimei Innolux(CMI)でシェア17.2%。金額ベースではSamsungがシェア24.8%でトップ、2位がシェア23.5%のLGDだった。

 6月は前月に比べ出荷枚数が減少する見通しだが、下期の需要期を控えてセットメーカーが在庫確保に動くことから7月には再び増加に転じると予測している。


FPD/PCB NEWS〜6月24日


PVI 社名をE Ink Holdingsに変更

 Prime View International(PVI:台湾)は、社名をE Ink Holdingsに変更する。今後、E Inkブランド名でマイクロカプセル型電気泳動ディスプレイをはじめとするFPDを販売する。


三井化学 三井化学ファブロと東セロのフィルム/シート事業を統合

 三井化学は、ともに100%子会社の三井化学ファブロ(MFI)と東セロのフィルム/シート事業を東セロを核に統合すると発表した。

 具体的には、太陽電池封止材であるソーラーエバをはじめとするMFI事業と、三井化学のイクロステープ(半導体製造工程用粘着テープ)事業を会社分割により東セロへ承継させる。


FPD/PCB NEWS〜6月22日


三菱電機 白色LEDバックライト搭載の産業用12.1型TFT-LCDをリリース


 三菱電機は、産業機器用TFT-LCDモジュール“DIAFINE”の新製品として白色LEDバックライトを搭載した12.1型ワイドTFT-LCD「AA121TD01」をリリースする。10月1日からサンプル価格8万円でサンプル出荷する。

 白色LEDバックライトの採用により10万時間という長寿命と700cd/m2という高輝度を確保した。また、LEDドライバ回路を内蔵。このため、セットのコスト削減と小型化が容易になる。さらに、バックライト構造を見直すことにより、厚みを従来比16%減の9.7mmに薄型化するとともに、質量も14%減の620gに軽量化した。


東レ 先端材料研究所の新設など基礎研究体制を刷新

 東レは基礎研究力を強化し革新的な先端材料を創出するため、基礎研究体制を刷新する。

 6月24日付で研究本部の基礎研究部門である基礎研究所を「基礎研究センター」に改称し、同センター内に「先端材料研究所(滋賀県大津市)」を新設する。同時に、先端材料研究所に新エネルギー材料、バイオベースポリマー、先端医療材料、ポリマー基礎の四つの研究ユニットを設置。国内3拠点(滋賀、名古屋、三島)と海外2拠点(中国上海、韓国ソウル)における研究機能の一部を各ユニットに再編する。これらにより、基礎研究を統一戦略のもとで推進できる体制を構築する。


FPD/PCB NEWS〜6月21日


ユニチカ 高耐熱性の芳香族系ポリアミドフィルムを開発

 ユニチカは、従来フィルム化が困難だった高耐熱性熱可塑性芳香族系ポリアミド樹脂を原料とする2軸延伸フィルムを開発した。従来ポリイミドに代わるFPCのサブストレート向けを中心に2011年度からサンプル出荷し、2012年度から製品化。2017年度に500トン/年の出荷を見込んでいる。

 融点300℃以上の芳香族系ポリアミドを原料とする2軸延伸フィルム向けに開発した同時2軸延伸技術により、芳香族系ポリアミドを延伸フィルムにすることに成功。ガラス転移温度は120℃と熱可塑性フィルムでもトップクラスの耐熱性を確保した。このため、一般的なリフローハンダ工程にも対応可能で、200℃以上におけるコーティングや熱プレスといった高温フィルム加工工程に使用できる。

 また、吸水性が40℃90%RH環境で1%以下と低く、寸法変化も0.3%以下(常温〜200℃)と寸法安定性にも優れる。さらに、無色透明なため、FPC基板以外の用途にも適用できる。

 なお、気になる生産コストも従来のポリイミドフィルムに比べ1/2程度で生産できるとしている。


FPD/PCB NEWS〜6月18日


トッキ 膜厚均一性を±2%に高めた第5世代基板用スパッタ装置を開発


 トッキは、膜厚均一性を±2%に高めた第5世代(1100×1300mm)ガラス基板対応インライン式スパッタリング装置「SPLH-G5」を開発した。

 RFスパッタではSiO2やAl2O3、DCスパッタではCuやAlが成膜可能で、膜厚分布は前者で±2%、後者で±8%に高めた。量産装置のタクトタイムは60秒/枚で、ターゲット材料使用効率も40〜45%を確保した。


FPD/PCB NEWS〜6月16日


保土谷化学 韓国SFC社の株式を取得

 保土谷化学工業は、韓国の有機EL関連企業「SFC」の株式を取得したと発表した。有機EL材料事業を強化し、共同生産・販売するためで、7月下旬に保土谷化学はSFC株式の約34%を取得する予定。


FPD/PCB NEWS〜6月15日


第1四半期のPDP出荷枚数は09年第4四半期比21%減


▲サイズ別出荷比率 出所:Displaybank

 Displaybankの発表によると、第1四半期のPDPモジュール出荷枚数は09年第4四半期比21%減、前年同期比38%増の394万枚、出荷金額は前期比23%減、前年同期比17%増の11億8000万ドルとなった。50型以上の出荷枚数は159万枚で全体の40.4%に達した。

 大型TFT-LCDの価格が安定したこともあり、PDPモジュールの価格下落ピッチも緩やかで、平均販売価格は前期比2%安の300ドルだった。

 メーカー別では、パナソニックが152万枚を出荷しシェア38%と首位をキープ。前年同期比63%増の142万枚を出荷したSamsung SDIがシェア36%で2位。3位のLG Electronicsは24%増の87万枚を出荷した。また、中国のChanghong-Orion PDP-Chaihong(COC)は12万5000枚を出荷し初めて10万枚超えを果たした。

 第2四半期はパナソニックの出荷枚数が大幅に増加しシェアを回復する一方、COCも出荷枚数を伸ばすことにより、第1四半期に比べ出荷枚数が増加する見通し。また、引き続き需要が好調なため、価格の下落幅は小さいと予想している。


FPD/PCB NEWS〜6月14日


CMI 5月の売上高は前月比0.5%減

 Chimei Innolux(CMI)は、5月の売上高が前月比0.5%減の496億8000万台湾ドルになったと発表した。大型TFT-LCDの出荷枚数は前月比2.6%増の1175万枚、中小型TFT-LCDは3.6%減の3638万枚。


FPD/PCB NEWS〜6月10日


コニカミノルタセンシング LEDテレビ用ディスプレーカラーアナライザを発売


 コニカミノルタセンシングはLEDバックライト搭載ディスプレイを高速・高精度で計測できるディスプレイカラーアナライザ「CA-310」を開発、9月から発売すると発表した。

 人間の目の感じ方を手本に、それに限りなく近いセンサーを開発。どんな発光スペクトルを持つ光源でも測定誤差をミニマムに抑えた。また、従来のカラーアナライザで調整すると、xy表色系において0.010近い色差が生じることがあるが、同じケースでも色差を0.003程度と1/3以下に低減。さらに、センサーのノイズ信号低減技術により、0.005cd/m2という極低輝度領域でも1秒間に4回という高速測定を実現。この結果、10万:1のコントラストの高速測定が実現できる。


FPD/PCB NEWS〜6月9日


Corning 0.4o厚のTFT-LCD用ガラス基板を量産

 米Corningは、TFT-LCD用薄型ガラス基板「EAGLE XG Slim」の量産を開始した。まず第5世代マザーガラス(厚さ0.4mm)から量産出荷し、携帯機器の軽量化をサポートする。

 現在、ほとんどのTFT-LCDメーカーは携帯機器向けとして0.5mm厚ガラス基板を使っており、モジュール化後のケミカルエッチング処理によってさらにガラス厚を薄くしてきた。今回の0.4o厚品によってTFT-LCDメーカーは上記の薄型化加工を行う必要がなくなる。

 今後、厚み、サイズの異なるガラスもラインナップに加えていく予定で、0.3mm厚ガラス基板の開発も計画している。


FPD/PCB NEWS〜6月8日


LG Display、Everlight、AmTRAN 中国にLEDパッケージング工場を建設

 LG DisplayはAmTRAN Technology(台湾)、Everlight Electronics(台湾)と共同でLEDパッケージング工場を建設する。

 3社は中国江蘇省Wejiangに合弁会社を設立する。出資比率はEverlightが60%、LG DisplayとAmTRANが20%。LCDのLEDバックライト用LEDのパッケージングを行う。


FPD/PCB NEWS〜6月7日


出光興産 有機ELの特許を保有する米GOTに出資

 出光興産は、有機ELの特許を保有する米Global OLED Technology(GOT)の株式32.73%を取得すると発表した。

 GOTは米Eastman Kodakの有機EL関連特許を取得するため、09年12月に韓国LGグループによって設立された会社。出光は有機EL事業に必要な特許を確保するため出資することにした。


FPD/PCB NEWS〜6月4日


カネカ 韓国の成均館大学と新規電子材料を共同研究
大学内にインキュベーションセンターを設置

 カネカは、韓国の成均館(ソンギュングァン:SKKU)大学の産学協力団と新規電子材料を共同研究すると発表した。

 SKKU水原キャンパス(京畿道水原市)内にインキュベーションセンターを設置。カネカは研究資金を拠出するとともに数名の研究者を派遣する一方、SKKUは施設・研究者を提供して共同研究を推進する。研究期間は6月から5年間で、高性能ガスバリアフィルム、フレキシブル発光デバイス、新規蓄電デバイスなどを研究する。

 また、カネカはセンター内にオープンラボ(開放型研究施設)を併設。新規電子材料の製品化・デバイス化などの実験ラボとして活用し、韓国ユーザーへの技術サービス拠点にする。


FPD/PCB NEWS〜6月3日


パナソニック 3D事業拡大のため「パナソニック3Dイノベーションセンター」を開設

 パナソニックは3日、3D事業を拡大・発展させるため「パナソニック3Dイノベーションセンター」を設立した。

 センターはAVCネットワークス社(大阪府門真市)傘下に設置。所長は同社テレビビジネスユニット・マーケティング統括センター所長の藤井正義氏が兼務する。フルHD・3Dの機器開発や映像制作を行った研究部門、事業部門(本社R&D部門、AVCネットワークス社、パナソニックシステムネットワークス社、パナソニック映像など)と連携し、@コンテンツ制作から機器ソリューションまでの3Dビジネスに対するトータル・コーディネーション、A3Dコンテンツの制作・配信・視聴のワークフローなどを行う。


FPD/PCB NEWS〜6月2日


パナソニック 姫路のテレビ用TFT-LCD工場が完成

 パナソニックは、兵庫県姫路市に建設していた液晶テレビ用TFT-LCD工場の完成式を開催した。投資額は2350億円で、当初計画より3か月前倒し稼働した。

 姫路工場は第8世代マザーガラスに対応。32型、42型パネルを中心に生産する。7月から年産500万枚規模(32型換算)で本格量産をスタート。来年2月にフル稼働に当たる年産1000万枚体制へ移行する。


FPD/PCB NEWS〜6月1日


田中貴金属 高密度・高速ビルドアップ配線板が東京エレクトロンデバイスの低消費電力プラットフォームに採用

 田中貴金属工業は、同社の高密度・高速ビルドアップ配線板が東京エレクトロンデバイスの高速画像処理向け低消費電力プラットフォームに採用されたと発表した。

 このプラットフォームは、インテルAtomプロセッサーZ530搭載CPUモジュールとザイリンクスSpartan-6の組み合わせで構成される。開発にあたり、田中貴金属の高い板厚精度や高いパターン仕上がり精度などの技術が評価され採用となった。