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FPD/PCB NEWS〜3月31日


東芝モバイルディスプレイ AUOにシンガポールのTFT-LCD子会社を売却

 東芝モバイルディスプレイ(TMD)は、AU Optronics(AUO)にシンガポールの100%子会社「AFPD」の全株式を譲渡すると発表した。4月末をメドに正式合意する予定。

 この結果、TMDは国内に生産拠点を集約。今後、携帯電話やスマートフォンなどモバイル機器、カーナビゲーションモニターなどの車載機器向けにTFT-LCD事業の経営資源を集中させる。


凸版印刷 カシオ子会社の中小型ディスプレイメーカーをグループ化

 凸版印刷は中小型ディスプレイ事業におけるカシオ計算機との協業を開始するため、カシオの子会社「オルタステクノロジー」をグループ会社化すると発表した。

 オルタステクノロジーが4月1日付でカシオの中小型TFT-LCD事業と有機ELディスプレイ開発設備・人員を継承。同時に、カシオの100%子会社「高知カシオ」の全株式も承継し、オルタステクノロジーの100%子会社「オルタステクノロジー高知」にする。そのうえで、凸版印刷がオルタステクノロジーの株式80%をカシオから取得。トッパングループの中小型ディスプレイ事業の中核企業にする。なお、オルタステクノロジーは2012年度に400億円の売上げを目指している。


FPD/PCB NEWS〜3月29日


AGC 中国にTFT-LCD用大型ガラス基板加工拠点を新設

 AGCは、中国江蘇省にTFT-LCD用ガラス基板加工ラインを新設する。

 今月末に全額出資で子会社「旭硝子顕示玻璃(昆山)有限公司」を設立する。資本金は約3500万ドル(約31億円)。第8世代ガラス基板まで対応可能な加工ラインを設置し、今秋に量産を開始する予定。


FPD/PCB NEWS〜3月25日


双日とソルピー工業 可溶性ポリイミド樹脂を開発


 双日とソルピー工業は、ポリイミド樹脂を溶剤に溶解させることに成功した。電子回路基板の耐熱絶縁接着材、フレキシブルディスプレイ基板、フレキシブル太陽電池基板の耐熱絶縁コート材など幅広い用途を見込んでおり、2011年度中に事業化の是非を判断する考えだ。

 周知のように、ポリイミド樹脂は不溶不融で成形加工が難しく、フィルム形状のみの製品化にとどまっていた。新たに開発した可溶性ポリイミド樹脂「ソルピー6,6-PI」はTg=300〜420℃と従来の汎用ポリイミドとほぼ同等の特性がもちながら、濃度10〜15%でNMPに溶解するのが特徴。このため、溶液状で各種基板に直接成膜することができる。また、イミド化して膜化した後、溶剤に再溶解させることも可能となっている。

 双日は08年9月、ソルピー工業の第三者割当増資を引き受け(出資比率36%)、可溶性ポリイミド樹脂の研究・開発を支援してきた。


FPD/PCB NEWS〜3月24日


2月のTFT-LCD出荷金額は前年同月比95%増

 DisplaySearchの発表によると、2月のTFT-LCD出荷金額が前月比10%減、前年同月比95%増の63億8700万ドルとなった。

 メーカー別売上高は、LG Displayが15億4000万ドル、Samsung Electronicsが15億1000万ドル、AU Optronicsが9億8100万ドル。一方、アプリケーション別出荷枚数はテレビ用パネルが前年同月比87%増の1430万枚、モニタ用パネルが21%増の1500万枚、ノートPC用パネルが91%増の1620万枚。


FPD/PCB NEWS〜3月19日


日本精機 消費電力を75%削減したパッシブ有機ELDを開発

 日本精機は、低消費電力のパッシブマトリクス駆動モノカラー有機ELディスプレイを開発した。近くサンプル出荷を開始する。

 従来のモノクロパネルに比べ消費電力を75%削減した。この結果、携帯機器用0.8型パネルで通常のコンテンツを表示させた場合、消費電力を5mW以下に抑制できる。


FPD/PCB NEWS〜3月18日


清水建設 CNTの分散化技術を開発


▲高速気流衝撃処理によって球状化したCNT

 清水建設は、独自のカーボンナノチューブ(CNT)分散化技術を開発した。CNTを高速気流中で衝突させることにより、バンドル状態にある粒子を解きほぐし、球状粒子の集合体に変化させる仕組み。

 高速気流衝撃処理と名づけたこの方法は、ファンの回転で高速気流を発生させる装置内にCNTを投入し、10分程度、100m/秒の回転気流によりCNTに衝撃を与える。 処理したCNTはバンドル状態が解消され、直径1〜5μmの球状粒子集合体に変化する。

 親水性が向上するのは、球状粒子の表面に酸素が付着し親水性の官能基(水酸基・カルボキシル基)が生じること、そしてゼータ電位(液体中に分散された粒子の分散安定性=凝集しにくさの指標)が上がるためと考えられる。 この結果、CNTのかさ密度が未処理の場合に比べ2〜5倍になり、容器への充填性が向上する。また、添加剤や溶剤、特殊な処理装置が不要なため、物性変化の防止と処理費用の削減が可能になる。


FPD/PCB NEWS〜3月17日


東北大学 IJ法で膜密度を制御しソース/ドレインと活性層を作り分けたCNTトランジスタ作製技術を開発


▲IJ法を用いたCNTトランジスタの作製イメージ

 NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の産業技術研究助成事業の一環として、東北大学の竹延大志准教授は従来に比べトランジスタ特性を大幅に高めたカーボンナノチューブ(CNT)トランジスタ作製プロセスを開発した。試作デバイスのキャリアモビリティは8.2cm2/V・sで、化学的に極めて安定かつ曲げ強度にも優れるため、電子ペーパーをはじめとするフレキシブルデバイスへの応用が期待できる。

 プロセスフローは図の通り。具体的には、まずSiO2ゲート絶縁膜付きシリコン基板にSWCNT(単層CNT)インクをインクジェットプリンティング(IJ)印刷してソース電極を形成。続いて、SWCNTインクをソース電極に対し直角方向にIJ滴下して活性層を形成。最後に、活性層パターンに直交する格好でSWCNTインクをIJ印刷してドレイン電極を形成する。図のように電極はインクの滴下回数を多く、活性層は少なくすることによって膜密度、つまり導電性を制御する。

 周知のように、CNTトランジスタは活性層に半導体性と金属性のSWCNTが混在するため、ON/OFF電流レシオが低いことが課題となっていたが、事前の分離処理レスで膜密度を制御することにより活性層における金属性SWCNTの比率を大幅に低減できる。 この結果、前記のようにモビリティが従来に比べ大幅にアップするとともに、ON/OFFレシオも104〜105にアップする。

 もちろん、電極材料にCNTを用いることによってフレキシブル化も容易だ。また、CNTは化学的に極めて安定なため、200〜300℃クラスの耐熱性もある。  


FPD/PCB NEWS〜3月16日


AUO 中国Kunshanに7.5世代TFT-LCD工場を建設

 AU Optronics(AUO)は、中国江蘇省昆山(Kunshan)に第7.5世代TFT-LCD工場を建設する。投資額は約30億ドルで、AUOが12億ドルを負担、残りは現地企業から融資を受ける予定。 中国国内向けのテレビ用TFT-LCDを生産する。

 その一方、中国のTPV Technologyと合弁会社「BriVictory Display Technology」を設立し、 ポーランドGorzowにTFT-LCDモジュール/テレビセット組立工場を建設することも発表。合弁会社の資本金は4000万ドルで、TPVが51%、AUOが49%出資する。
 

FPD/PCB NEWS〜3月12日


LG Display 第8世代TFT-LCD生産ラインを増強


  LG Displayは、第8世代TFT-LCD生産ラインを増強する。投資額は1兆4860億ウォン。

 坡州(パジュ)にある工場に2200×2500oマザーガラス対応ラインを導入する。最終的なマザーガラス投入能力は6万8000枚/月で、2011年上期に立ち上げる予定。


CPT 2月の売上高は前年比97.3%増

 Chunghwa Picture Tubes(CPT)は、2月の売上高が前年同月比97.3%増の66億7200万台湾ドルになったと発表した。

 TFT-LCDの売上高は前年同月比113.3%増の58億9000万台湾ドル。出荷枚数は大型パネルが191万1000枚、中小型パネルが1562万7000枚となった。


FPD/PCB NEWS〜3月11日


CMO 2月の売上高は前年比倍増

 Chi Mei Optoelectronics(CMO)は、2月の売上高が前年同月比100.2%増の265億9100万台湾ドルになったと発表した。出荷枚数は大型パネルが前年同月比58.4%増の664万9000枚、中小型パネルが89.7%増の1376万1000枚。


FPD/PCB NEWS〜3月8日


1月の大型TFT-LCD出荷枚数は前月比微減の5222万枚


▲大型TFT-LCD出荷枚数推移 出所:Displaybank

 Displaybankの発表によると、1月の大型TFT-LCD(10型以上)出荷枚数は前月比0.8%減となった。その一方、金額ベースではパネル価格の上昇により1%増の65億5000万ドルとなった。

 アプリケーション別では、モニター用パネルの出荷枚数は前月比1.9%増で、前月に続き過去最高を更新。ノートPC用パネルは3.6%減、テレビ用パネルは1.8%減だった。

 地域別では数量ベースで韓国がシェア47.3%でトップをキープ。台湾は1ポイント増の42.8%。

 メーカー別では、数量ベースではLG Display(LGD)がシェア24.6%で4か月連続トップ。2位はSamsung Electronicsでシェア22.7%だった。


FPD/PCB NEWS〜3月5日


3Dテレビ市場は2015年に7800万台まで拡大

 iSuppliは3Dテレビ出荷予測を発表した。それによると、3D元年の2010年は420万台でスタート。その後、年平均80%で成長し、2015年には7800万台にまで増加する。一方、金額ベースでは2010年の74億ドルから2015年には644億ドルになると予想している。


FPD/PCB NEWS〜3月2日


富士通テン 車載用TFT-LCDのLEDバックライト制御技術を開発


▲従来技術と新技術のBL発光イメージ

 富士通テンと富士通研究所は、カーナビゲーションモニターなど車載用TFT-LCDのLEDバックライト発光量を自動制御し消費電力を約40%低減するLEDバックライト制御技術を開発した。自社のカーナビゲーションシステムに採用する予定。

 映像に応じて複数個あるLEDバックライトの発光量を個別またはグループ単位(2個単位など)で自動制御。さらに、相互に重なりを持って発光する個々のLEDバックライトの発光量を新アルゴリズムによって瞬時に算出。暗い部分はLEDバックライト発光量を抑えて暗くし、低消費電力化とコントラスト向上を実現した。


三菱樹脂 世界最大の光学用PETフィルム生産設備が完成


 三菱樹脂は、山東工場(滋賀県米原市)内に建設していたFPD用光学PETフィルム生産ラインが完成したと発表した。投資額は約130億円で、当初予定より1か月前倒しして稼働を開始した。

 年産能力は1万5000トンと光学用PETフィルムでは世界最大に当たる。この結果、国内のトータル年産能力は8万トンとなる。


FPD/PCB NEWS〜3月1日


エプソン 3LCD方式プロジェクション用高温Poly-Si TFT-LCDの累積出荷数が6000万枚に

 セイコーエプソンは、3LCD方式プロジェクション用高温Poly-Si TFT-LCD(HTPS: High Temperature Poly-Silicon TFT)の累積出荷枚数が6000万枚に達したと発表した。量産出荷開始から20年余りを経て達成した。