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JST未来社会創造事業新技術説明会(5月28日) |
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5月28日、科学技術振興機構(JST)主催による「JST未来社会創造事業新技術説明会」がオンライン形式で開催された。ここでは、電気通信大学i-パワードエネルギー・システム研究センターの早瀬修二特任教授の講演「鉛を含まないペロブスカイト太陽電池」をダイジェストでピックアップする。 周知のように、ペロブスカイト太陽電池では光電変換層にPb2+を用いたPb系デバイスの開発が先行しているが、環境問題を考えるとポストPbデバイスが本命とされる。その有力候補がSn2+を用いたSn系デバイスで、完璧な結晶構造ならばPb2+デバイスとほぼ同等の光電変換効率が得られる。しかしながら、ABX3構造中の結晶欠陥や不純物の影響によって効率はPb系デバイスに比べ大きく見劣りするのが実情。そこで、電気通信大学の研究グループはSn2+光電変換層にGeをドーピングすることによってこうした欠陥の影響を抑制。光電変換効率を5%から13.2%と劇的に高めることに成功した。いうまでもなく、これは非Pb系デバイスでは世界最高に当たる。 円筒形ガラスで完全封止してパフォーマンスを劇的に向上
2枚の封止フィルムでデバイスフィルムをサンドイッチ化する従来のフラットデバイスに比べ、@重さが4.2kg/m2と1/3〜1/4と軽い、A風や雪に対して安定、B軽いため設置する土台も軽くすることができる、Cこれらの理由から設置コストも安い、といったメリットがある。実際、長さ90×高さ100cmのSn2+デバイスでは180Wという効率的な出力が得られる。 くわえて、円筒形デバイスは1日のトータル発電量でも優位性がある。図2は時間と発電量の変化を比較したもので、円筒形デバイスは太陽光に対し角度依存性が小さいため、トータルではフラットデバイスの1.5倍という発電量が得られる。 |
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