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このコーナーではステラ・コーポレーションオリジナルCD-ROMシリーズをベースに業界用語を解説しています。さらに詳細をお知りになりたい方には以下のCD-ROMをお勧めしています。
a-Si TFT-LCD製造プロセスCD-ROM 低温poly-Si TFT-LCD製造プロセスCD-ROM  有機ELディスプレイ製造プロセスCD-ROM
電子ペーパーの構造と製造プロセスCD-ROM  ZnO酸化物TFT製造プロセスCD-ROM  有機トランジスタ製造プロセスCD-ROM  CNT-TFT製造プロセスCD-ROM


色温度

 光源が発している光の色を定量的な数値で表現する尺度。単位は熱力学的温度のK(ケルビン)を用いる。


エミッションサイト

 文字通り、エミッション(電子放出)が起こる場所。


外部量子効率

 LEDや有機ELデバイスなどの発光素子の発光層に注入する電子数に対して発光素子外部に放射される光子数を割合で示したもの。理論上の最大値は、有機ELでは蛍光素子が25%、燐光素子が100%。


加速試験

 製品を過酷な条件下に置き、意図的に劣化を進めて寿命を検証する試験。TFTでは電圧を長時間連続的に印加してVthシフトなどの特性変化を評価するバイアスストレステスト、有機ELデバイスでは大気環境において高温多湿下で発光特性の変化を評価する寿命評価試験が知られる。


カーボンナノウォール(CNW)

▲エミッタへの応用例と顕微鏡写真

 その名の通り壁状に成長したナノカーボンで、その形状が万里の長城や花びらに例えられる。板の厚さは数nmから数十nmで、電圧印加によって先端からエミッションする。容易に想像できるように、CNTエミッタに比べ頑丈で耐熱性も高く、しきい値電界も1V/μm程度と良好だ。成膜方法はプラズマCVD法だが、触媒が不要なのが特徴で、 C2F6やCH4といった反応ガスを変えることによって形状や密度を制御することができる。


キャリア注入障壁

 有機ELデバイスや有機薄膜太陽電池といった有機半導体デバイスにおいて金属電極から有機分子層へキャリアが注入される際の障壁。金属電力のフェルミ準位と有機分子の最高被占軌道(HOMO)や最低空軌道(LUMO)が作るバンド端の界面でのエネルギー差で決定される。単位はeV。

 キャリア注入障壁が高いと電極から電子やホールといったキャリアが有機分子層へ効率的に注入されずに、デバイスの効率が低下する。このため、無機電極の仕事関数と有機層のイオン化ポテンシャルが近くなるよう、その間にキャリア注入障壁を低減するバッファ層をインサートする場合が多い。


キャリアバランス

 エレクトロニクスデバイス内における電子とホールの発生バランス。電子とホールが発光層内で再結合して発光する有機ELデバイスや、光が入射するとp型半導体とn型半導体の界面からホールと電子が分離して電流が発生する太陽電池で重要な特性で、これらキャリアの注入または分離バランスがとれていると効率が向上する。現時点で有機ELデバイスは各レイヤーの材料選択の制約からホールリッチ状態になるため、バッファ層の挿入をはじめとする工夫により電子注入特性を改善してキャリアバランスを改善するアプローチが一般的である。


屈折率

 真空中の光速を物質中の光速で割った値で、物質中における光の進み方を示す指標。光取り出し効率の低い有機ELデバイスでは屈折率は空気が1、ガラスが1.5、基板と接するITOが1.8〜2.0、有機層が1.7〜2.0と差が大きく、これが光取り出し効率を低下させる原因となっている。このため、とくに有機EL照明パネルではガラス基板の前面や背面に屈折率を調整する光取り出し向上フィルムなどを設けることが多い。


蛍光と燐光

▲有機ELの発光メカニズム

 有機ELは正孔(ホール)と電子が発光層内で結合し、再び基底状態へ戻るときに生ずるエネルギーによって発光する。この際、正孔-電子対からは一重項励起子による蛍光が1、三重項励起子による燐光が3の割合で発生する。従来の蛍光では一重項発光しか用いられないため、量子効率は最大で25%にとどまる。しかし、燐光を用いれば75%+25%で最大100%の量子効率が実現できる。このため、近年では緑色ドーパントにIr(ppy)3やIr(ppy)2(acac)、赤色ドーパントにIr(piq)3やIr(btp)2acacといった燐光材料を、青色燐光材料は色純度や寿命特性の低いため青色は蛍光材料を用いるのが一般的だ。


黒欠陥(ショート欠陥)

 デバイス上のパターン欠陥で、本来はライン間にスペースがあるべきはずなのに、機能膜そのものの残存や異物などの付着によってライン間がつながってしまっている現象を指す。電極パターンではショート欠陥と呼ばれることが多く、これがひとつでもあると基本的にNG製品となる。このため、レーザービームを局所的に照射して除去するのが一般的である。

※ステラ・コーポレーションではリベア装置「Repair Vision」を製品化しています。


ゲッター材

 密閉状態の電子デバイス内に配置し、内部に残留したり外部から侵入してくる不純物ガスを捕捉するマテリアル。O2、H2、CO、CO2などを捕捉する。キャパシティが飽和しても、捕捉した不純物ガスを再放出することはない。

 MEMデバイス、FED(フィールドエミッションディスプレイ)、FEL(フィールドエミッションランプ)、有機ELデバイスなどの寿命改善に用いられる。


CIE座標

 光、照明、色、色空間などを規定する国際標準化団体である国際照明委員会(仏語でCommission internationale de l'eclairage、略称CIE)が規定した色度図(CIE1931)。光の色をx、yの平面(2次元)座標で表したもの。RGBWそれぞれの色純度はこの座標に基づいて表される場合が多い。


CRI(color-rendering index)

 日本語では演色評価数。照明光が物体の色の見え方に及ぼす影響のことで、試料光源で照明したある物体の色刺激値(心理物理色)がその色順応状態を適切に考慮したうえで、基準照明光で照明した同じ物体の心理物理色と一致する度合いを示す値。


しきい値電界

 フィールドエミッタから電子が出はじめる際の電界強度で、単位はV/μm。エミッション特性に優れるカーボンナノチューブエミッタのしきい値電界は1〜2V/μmである。


仕事関数

 物質表面において1個の電子を無限遠まで取り出すのに必要な最小エネルギー。この時、表面上の空間は真空とする。有機ELデバイスなどの無機金属電極ではこれがキャリアの注入特性、フィールドエミッションデバイスのエミッタではエミッション特性を決める。


主鎖

 鎖式化合物の主要な炭素鎖で、炭素数が最大となる幹にあたる部分を指す場合が多い。


白欠陥(オープン欠陥)

 デバイス上のパターン欠陥で、本来はつながっているべきラインにスペースが発生してしまっている現象を指す。電極パターンではオープン欠陥と呼ばれる。電極パターンではこれがあると即NGとなるが、絶縁層や電極間のチャネルなどでは致命的欠陥にはならない場合もある。リペア方法はピンやディスペンサによるリペア材料のスポット照射、またCVD(Chemical Vapor Deposition)方式による局所成膜法などが知られるが、いずれにしてもこれらオープン欠陥をリペアした後、その周囲をレーザー照射によって正確にカットするトリミング処理を行う場合が多い。

※ステラ・コーポレーションではリベア装置「Repair Vision」を製品化しています。


シングルウォールCNT

 文字通り、単層のCNT(カーボンナノチューブ)。径は10nm以下である。先端が微細なため、フィールドエミッション特性に優れる。その一方、耐熱性が低く400℃前後で熱分解がはじまることが弱点となっている。 また、カイラリティによって金属性CNTと半導体CNTがあり、前者は透明電極、後者はトランジスタの活性層に使用することができる。


水蒸気透過率(WVTR:Water Vapor Transmission Rate)

 その名の通り、水蒸気をどれだけ通すかを表した値。単位はg/m2/dayで、24時間でm2当たりに透過する水蒸気の重量を表す。食品包装紙、プラスチックフィルム、デバイスのガスバリア膜などのガスバリア性を評価するために用いられる。求められる水蒸気透過性はデバイスによって大きく異なり、ディスプレイデバイスでは電子ペーパーが10-1g/m2/day、液晶ディスプレイが10-2g/m2/day、有機ELディスプレイが10-6g/m2/dayクラスといわれる。


ストークスシフト

 蛍光スペクトルの線や帯が吸収線や吸収帯よりも長波長側へずれる現象。


スレッショルド(threshold)

 日本語では閾値で、境界となる値。この値を境に上下で意味、条件、判定などが異なるような値を指す。電子回路の高電圧と低電圧の区別、プログラミングの条件判定などでしばしば用いられる概念。例えば、TFTでは動作電圧、ディスプレイでは発光開始電圧などでスレッショルドがよく用いられる。


側鎖

 鎖式化合物の分子構造で最も長い炭素原子の連鎖(主鎖)から枝分かれしている部分。また、環式化合物の環に結合している鎖式炭化水素基。


ダークスポット

 有機ELデバイス特有の欠陥で、本来発光すべきエリアが発光しなくなる現象。とくに、H2Oの影響によって有機膜が変質し発光しなくなるとされる。一般的に、ダークスポットは駆動時間の経過とともに増殖して大きくなる傾向にあるため、ひとつでもできるとデバイス自体がNGになる場合が多い。


蓄光材料

 蓄光は燐光ともいい、紫外線や可視光線などの励起光が消失した後も発光を続ける現象。すなわち、蓄光材料は夜間も太陽光や蛍光灯などの光エネルギー(紫外線)を吸収し、暗闇で徐々に光を放出する。代表的なのはAl2O3系酸化物の無機顔料で、1000℃以上で溶融されて作製されるため、耐候性や耐熱性に優れる。


調色/調光型有機EL照明デバイス

 調色/調光型有機ELはマトリクスディスプレイのようにピクセル(画素)概念に基づいたデバイスで、ピクセルをRGBサブピクセルに分割して調色・調光(明度、彩度)する。ここでいう調色とは、駆動制御によってデバイス面全体が任意の色に変化することを指す。つまり、白色からオレンジ、ピンクなど表示したい色を任意に変化させることができる。ただし、パッシブマトリクスディスプレイのように場所によって色を変更できるわけではないため、一方の電極はパターニングする必要がなく、さらにそれぞれの色のサブピクセルは一括でグレースケールを制御する。ドットピッチは0.1〜1oで、デザインルール的には低精細パッシブディスプレイといったところ。

※ステラ・コーポレーションでは調色/調光型有機EL照明デバイス向けとしてCAD/CAMソフトウェア「Stella Vision」測長&外観検査装置「STシリーズ/LSTシリーズ」リベア装置「Repair Vision」を製品化しています。


電子オンリーデバイス

 有機ELや有機薄膜太陽電池で電子の注入特性を評価するための評価デバイス。例えば、有機ELではメタルカソード/電子輸送層/発光層/電子注入層/メタルカソードという構成の素子を作製し、電子注入特性を評価する。


点灯開始電圧

 光源やディスプレイデバイスで点灯または発光が観察される際の印加電圧。有機ELディスプレイなどのディスプレイでは輝度1cd/m2に達する電圧を指す。


電流密度

 単位面積に垂直な方向に単位時間に流れる電気量(電荷)で、単位はA/m2。電極の単位面積当たりの電流の大きさを表すのに用いられる。


突起欠陥

 周辺に比べ極端に膜厚が厚くなり、突起物のようにみえる欠陥を指す。とくに問題となるのは平滑性が要求される膜で、絶縁膜、Si膜、マイクロカラーフィルターのRGB着色層などではリペアが必須となる。リペア方法はテープ研磨やレーザー照射が一般的である。

※ステラ・コーポレーションではリベア装置「Repair Vision」を製品化しています。


半値幅

 英語名はHalf Width at Half Maximum(HWHM)。光出力のスペクトル分布において相対放射強度がピーク値の50%になる波長の幅を指す。発光材料をはじめとする色材料では、この半値幅が狭いほど色純度が高くなる。


バンドギャップ

 結晶のバンド構造において電子が存在できない領域全般を指す。ただし、半導体や絶縁体では、バンド構造における電子に占有された最も高いエネルギーバンド(価電子帯)の頂上から、最も低い空のバンド(伝導帯)の底までの間のエネルギー準位を指す。


PEDOT/PSS

 ポリエチレンジキオシチオフェン/ポリスチレンスルホン酸の略。代表的な導電性ポリマーで、フレキシブル透明電極のほか、ホール注入特性に優れるため有機ELのホール注入層に用いられる。塗布液は青みがかっており、膜の透明性と比抵抗はトレードオフの関係となる。耐食性が非常に高いため、ウェットエッチング法でパターニングするのは困難で、基本的には各種塗布法や各種印刷法で成膜される。



表面プラズモンエネルギー

 プラズモンとはプラズマ振動の量子で、金属中の自由電子が集団的に振動して擬似的な粒子として振る舞う状態を指す。メタルナノ粒子ではプラズモンが表面に局在するため、表面プラズモンとも呼ばれる。また、メタルナノ粒子では可視-近赤外域の光電場とプラズモンがカップリングして光吸収が起こり、鮮やかな色調を発生する。この現象が表面プラズモン共鳴(Surface Plasmon Resonance)であり、局所的に著しく増強された電場も発生する。つまり、光エネルギーが表面プラズモンに変換されることにより、金属ナノ粒子表面に光のエネルギーが蓄えられるほか、光の回折限界より小さな領域での光制御が可能となる。

 有機ELデバイスでは、この増強電場と発光体を共鳴させることによって発光効率を高める研究が進んでいる。例えば、ITOアノード上にアイランド状の極薄膜Ag膜を設けると、局在表面プラズモン共鳴効果によって発光強度が増加するといわれる。


ピンホール欠陥

 膜中に針でつついたような穴ができた現象を指す。広義では白欠陥に分類される。電極パターンでは完全に断線していない限り問題にならない場合が多い。一方、ディスプレイの画素電極やマイクロカラーフィルターでは大きさによってはリペアが必要になったり、NGになったりするケースもある。


フィールドエミッションランプ(Field Emission Lamp:FEL)

▲トライオード構造FEL

 加速電圧を印加して引き出した電子を蛍光体にぶつけて励起して発光させるフィールドエミッション現象を利用した次世代照明デバイス。その最大の特徴は、LEDのような点光源でも、蛍光灯のような線光源でもなく、面光源という点にあり、CNTエミッタなどの優れたフィールドエミッタ特性を生かすことができる。

 周知のように、一時、次世代FPD(Flat Panel Display)と期待されていたFEDはどのような蛍光体を用いるか、並びにアノード印加電圧によって低電圧型パネルと高電圧型パネルに大別される。高電圧型は「P22」をはじめとするCRT用蛍光体が使用できるのに対し、低電圧型は基本的に低電圧励起の特殊な蛍光体を使用しなければならず、それにともない発光効率にも限界がある。したがって、高輝度・高効率が絶対条件となるFELでは必然的に高電圧型デバイスとなる。そのアノード印加電圧は4〜20kVで、アノード電圧印加の際の放電抑制距離を考慮すると、1〜3mmという広いセルギャップ(アノード〜カソードディスタンス)を確保する必要がある。

 デバイス構造は2極管(ダイオード)構造と3極管(トライオード)構造に大別される。単なる照明デバイスとして考えると構造がシンプルなダイオード構造がコスト的に理想だが、点灯のON/OFFや調光、輝度ユニフォミティ、さらに長期信頼性を考えるとトライオード構造が有利といえる。このため、まずはトライオード構造デバイスが先行するとみるのが一般的だ。


プリンタブルエレクトロニクス(別名プリンテッドエレクトロニクス)

 インクジェットプリンティング(IJ)法、スクリーン印刷法、グラビアオフセット印刷法、凸版印刷法などの各種印刷法でエレクトロニクスデバイスを作製することをいう。別名プリンテッドエレクトロニクスともいう。

 従来の真空成膜+フォトリソ法に比べ、@常圧プロセス、A必要な量の材料だけを使用する(エッチングレス)、B比較的低温プロセス、C工程数が材料印刷〜硬化だけと少ない、D省スペース、といったコストメリットがあり、さらに少量多品種生産にも対応しやすい。とくに有効とされるのは有機TFT、有機ELディスプレイ、有機薄膜太陽電池、色素増感太陽電池、電子ペーパーデバイス、FPCなどで、これらをプリンタブルエレクロニクス技術で生産できれば劇的なコストダウンが図れるとされる。

※ステラ・コーポレーションではプリンタブルエレクトロニクス向けとしてCAD/CAMソフトウェア「Stella Vision」測長&外観検査装置「STシリーズ/LSTシリーズ」リベア装置「Repair Vision」を製品化しています。


平均演色性評価指数(Ra)

 ランプなどの光源が物体を照らした際、その物体の色の見え方に及ぼす光源の性質を演色性という。自然光に近いものほど良い(優れる)、かけ離れたものほど悪い(劣る)と判断される。

 日本では数値化された客観的判断基準として演色評価数が設定されており、完全放射体の光またはCIE昼光の光を基準光にして、基準光と比較したうえで測定対象の光源が演色評価用の色票を照明したときに生じる色ずれを指数として表す。このうち、平均演色性評価指数は8色(R1〜R8)の色票を用いて評価した演色評価数を平均したもの。


ヘイズ

 プラスチックフィルムの透明性に関する指標で、濁度(曇度)を%で表す。拡散透過光の全光線透過光に対する割合から求められ、表面の粗さが大きな影響を及ぼす。


HOMO(Highest Occupied Molecular Orbital)

 電子に占有されている最もエネルギーの高い分子軌道(最高被占軌道)。これに対し、LUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital)は電子に占有されていない最もエネルギーの低い分子軌道(最低空軌道)。HOMOとLUMO間のエネルギー差はHOMO-LUMOエネルギーギャップと呼ばれる。有機半導体においてはHOMO準位と真空準位のエネルギー差がイオン化エネルギー、LUMO準位と真空準位のエネルギー差が電子親和力となる。


ホモ接合型

 コンベンショナルなヘテロ接合型に代わるデバイス構造として提案されているのがホモ接合型。アノード側、カソード側ともバッファ層を設けずに、ホストにp型材料およびn型材料をドープしてバッファ機能を付与する仕組みで、発光層も同一ホストを用いて発光ドーパントと共蒸着する。いうまでもなく、ホストは両極性でかつホール、電子ともに高いキャリアモビリティを備える必要があり、ベンゾジフラン誘導体“CZBDF”やspiro-DPVBi(4,4'-Bis(2,2-diphenylvinyl)-1,1'-biphenyl)などが知られる。

 最大のメリットは有機層のレイヤー数を3層、実質的には1層に削減可能なためローコスト化に有利なこと。また、キャリアモビリティの高いホストを用いれば高効率化や低電圧駆動化も容易になる。さらに、デバイスの寿命に影響を与える界面の数が削減できるため、寿命面でも有利と考えられる。


ホールオンリーデバイス

 有機ELや有機薄膜太陽電池で正孔(ホール)の注入特性を評価するための評価デバイス。例えば、有機ELではITOアノード/ホール注入層/ホール輸送層/発光層/ホール注入層/メタルアノードという構成の素子を作製しホール注入特性を評価する。


マイグレーション

 電子部品のおもな故障原因とさえいえる現象で、配線や電極である金属が絶縁膜上を移動することにより(マイグレーション現象)、電極間の絶縁抵抗値が低下したり、最終的には絶縁不良によって短絡する。マイグレーション自体は、電界の影響によって金属成分が非金属媒体の上や中を横切って移動する現象を指す。

 マイグレーションは、移動現象の違いによりエレクトロマイグレーションとイオンマイグレーションに大別される。前者は電子運動によって、後者は電解現象によって発生する。エレクトロニクスデバイスでもっとも問題になるのは後者で、とくに湿度が高いと発生しやすくなる。Ag、Cu、Sn、Pb、Ni、Auなど多くの金属材料で発生するが、とくにAgはもっとも発生しやすいため、導電性がもっとも高いものの、配線材料として敬遠される傾向は否定できない。


マルチウォールCNT

 マルチウォールCNT(MWCNT)は、耐熱性や安定性が低いといったシングルウォールCNT(SWCNT)のウィークポイントを解消したCNT。径は4〜100nmと幅広く、とくに2層はダブルウォールナノチューブ(DWCNT)、3層はトリプルウォールナノチューブ(TWCNT)と呼ばれる。SWNTに比べ径が太いぶん、エミッション特性は犠牲になるが、耐熱性が高く、作りやすいといったアドバンテージがある。

 なお、DWCNTは半導体層には使えないものの、SWCNTと同様、透明電極材料に使用できる。


マルチフォトンエミッション構造有機EL

 マルチフォトンエミッション(MPE)有機ELはCGL(Charge Generation Layer:電荷発生層)を介して複数の発光ユニット(ホール輸送層、電子輸送性発光層、電子注入層)を設けたもので、CGLによってそれぞれの発光ユニットで電子とホールの再結合が起こるため、それぞれの発光ユニットが同時に発光する。このため、内部量子効率は“CGL数+1倍“と100%以上が可能となり、CGLの数が増えれば増えるほど効率が向上し低電流駆動が可能となる。したがって、有機EL素子の寿命を伸ばすことができる一方、高輝度化することも容易など、さまざまなパネル設計が可能になる。

 もちろん、コンベンショナルなRGB3色独立発光方式から、単色発光+カラーフィルター方式までカラー化方法も自在で、効率が低い色は他の色よりも発光ユニット数を増やしてRGB3色のバランスをとることもできる。また、発光材料も一般的な蛍光材料だけでなく、燐光材料を用いることも可能だ。


モアレ

 干渉縞。規則正しい繰り返し模様を複数重ね合わせた時、それらの周期のずれにより視覚的に発生する縞模様。


モコン法

 正式名称は等圧法。水蒸気透過率を測定する評価法で、フィルムを透過する水蒸気を赤外線センサーで測定することにより水蒸気透過率を定める。測定限界は通常0.01g/m2/dayだが、最近はセンサーの高感度化により10-4g/m2/dayレベルにまで改善されてきた。有機ELデバイスでは10-6g/m2/dayクラスが要求されるため、いわゆる測定限界でないとNGということになる。


モスアイ

 反射防止(Aintireflection)フィルムのひとつで、蛾の複眼のように、光の波長以下の周期の凹凸構造アレイを設ける。この構造により外光を何度も屈折させることができ、反射率を0.1%以下に抑制できるとされる。ただし、凹凸パターンは周期150nm以下、高さ数百nmときわめてハイアスペクト&ウルトラファイン化が求められ、作製方法としてはドライエッチング法やナノインプリント法が知られる。

 ディスプレイでは反射率が劇的に抑制され視認性が向上。太陽電池では光取り込み率の向上により光電変換効率の改善を図ることができる。


励起子

 英語名exciton。半導体あるいは絶縁体中で電子とホールの対がクーロン力によって束縛状態となったもの。一般に、光励起などによる電子-ホールの対生成によって生成される。


roll-off現象

 燐光有機ELデバイスにおいて狭い再結合領域に三重項励起子を高密度で閉じ込めると、高駆動電流域で発光効率が低下する現象で、生成された三重項励起状態が消滅しやすい。

 

※今後も随時用語集を追加していく予定です。

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